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アデュー! イブ・サンローランさん(Aduie! Yves Saint Laurent)
2008/06/02 Mon 雨
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(夕陽をあびたヴァンドーム広場、、、シャネルの新しいブティックの前からカシャッと)


 二十世紀の世界のファッションをリードしてきたフランスのデザイナー、
イブ・サンローラン氏(Yves Saint Laurent)が亡くなった。
71歳だったそうだ。まだ若いですね。
数年前に引退したあと、健康を害していたが、1日パリ市内の自宅で亡くなったということ。

 私が巴里に住んでいた頃(七十年代)は、彼はその全盛期だったのかもしれません。
ココ・シャネル(Coco Chanel)、ポール・ポワレ(Paul Poiret)らとのあと、
クリスチャン・ディオール(Christian Dior)の少しあとの時代に、
ファッションを裾野に広げたピエール・カルダンさん達とともに、
二十世紀後半のファッション界をリードし彩ったトップデザイナーでした。

 サンローラン氏は、17歳のとき、スケッチブックにしたためたデザインを携えてパリに上京して、
これがヴォーグ(Vogue)誌の当時の編集長に認められてのデビューだったといいます。

ディオールに教えられて、彼に魅了された彼は、ディオール氏の後継者として瞬く間に頭角を現して、
三年後、ディオール氏がなくなったあとに、ディオールブランドを引き継いた時代もありました。

 彼の人生の途中で、生まれ国のアルジェリアの独立戦争があり、徴兵されていましたが、
フランスに帰ったときには、ディオールの後継者にはマルク・ボアン(Marc Bohan)が選ばれていました。
その後、当時ディオールで働いていたピエール・ベルジェ(Pierre Berge)氏とともに独立し、
自分のブランドをたちあげたのです。
(後にビジネスパートナーとなったピエール・ベルジェさんは、その後ルイ・ヴィットンや、その他の
ファッション産業だけでなく、モエ&ヘネシーとかの洋酒業界にも進出して、
今のベルジェ王国を創り上げたカリスマ的な人です。)

 六十年代から、戦後の女性の経済的独立の時代に、超オートクチュールのバレンシアガ、
若者向け大衆向けのカルダンとは一線をなした形で、彼のファッションは若い世代に迎えられました。
サンローラン氏の名前のYves Saint Laurentの頭文字の「YSL」のロゴは、
プレタポルテや香水のラベルに踊りましたね。

 彼のファッションのモデルは、女優のカトリーヌ・ドヌーヴ(Catherine Deneuve)で、
ファションショーには必ず出演していて、私は一度だけいったことがありました。

 多才な彼は、「Opium(アヘン)」という香水などを出して大衆を驚かせたり、
この香水はアメリカでは販売禁止になったり、と、、、、なつかしい時代を思い出だします。

 後年,2000年以降には、患っていた精神不安定の症状がひどくなったと報道されていました。

 二十世紀後半に世界のファッション界をリードしたフランスのデザイナー、イブ・サンローラン氏は、
政治経済だけでなくファッション界も混乱する二十一世紀をどんなふうに見ていたのでしょうか、、、、、。

 心よりご冥福をお祈りします。

 太ってしまって着られなくなった、私の巴里時代の捨てられないでいたイブ・サンローランのパンタロンスーツ
(一般的でなかった女性用のパンツスーツなどをデザインして、伝統にとらわれない新しいアイディアで
ファッション界をリードしたイブ・サンローランでした)を、そろそろ整理する時期が、
私にもきたのかもしれません、、、、。

このファッションを着こなしていた若い時代が自分にもあったのだと、深い郷愁に包まれています。

 アデュー! イブ・サンローランさん。

雨の東京にて、、、、、、、


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NHKのニュース



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  (コンコルド広場は光に輝いて、、)
by pretty-bacchus | 2008-06-02 17:17 | ☆Life in Paris巴里に暮らし | Trackback | Comments(8)
Commented by Photobra at 2008-06-02 21:20
ニュースで報じられていますね。
ファッションに縁遠い私でも彼の名は知っています!
それにしても、よくまとめられた名文だ!
Commented by yuji at 2008-06-03 00:08 x
keicoさん、こんばんは
流行ファッションなどとは程遠い田舎者の生活をしている僕には、「イブ・サンローラン氏」の名前はニュースなどでしか聞いたことしかありません (^^:

最後の写真、とっても素晴らしいですね
シャッター速度がとっても絶妙で吹き上がる噴水がとっても綺麗です!
一度で良いから実物を間近で見てみたいです (^_^)
Commented by pretty-bacchus at 2008-06-03 05:13
photobraさん、ありがとうございます。
お恥ずかしいです! でも、貴方に褒められるのは、初めてですし、とっても嬉しいですね、、、。
Commented by pretty-bacchus at 2008-06-03 05:15
yujiさん、お早うございます。
この写真は、一眼デジの初期の機材で、走るタクシーの中から撮ったものです。
コンコルド広場は、美しい広場です、一度いらしてみてください。
そこで、水を綺麗に撮る、貴方がどんな風に撮るかを拝見したいですね、、、、
Commented at 2008-06-03 14:01 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by mokonotabibito at 2008-06-03 19:01
ディオール、カルダン、サンローラン・・・まさにフランスファッションの代名詞でしたね。
雰囲気あるパリの写真とともに、とても懐かしく感じました。
Commented by pretty-bacchus at 2008-06-03 22:59
kyoさん、ありがとうございました。
感動的なコメントをいただき感謝です!

私が20代後半から4年パリに住みました。その頃は、そんなにオシャレが出来ませんでしたが、帰国後、毎年何度もパリに行くようになり、パリに家がありましたから、ゆっくりとパリジャンまがいの生活でした。

私は、サンローランとシャネルとソニアリキエルとセリーヌでした。
オートクチュールとプレタの中間というか、お得意様ように、プレタクチュールのような、半仕立ての方法があり、楽しむことができました。
仕事もがんがんしていましたから、オシャレも出来たわけですね、、、。
懐かしい時代です、、、ところでサイズはおいくつですか?
うふふ、、、。あとは鍵コメで後ほど、、、

Commented by pretty-bacchus at 2008-06-03 23:01
mokonotabibitoさん、なんだかつい最近のようにも思えますのに、もう30年も前のことなのだとおもいますと、光陰如矢ですね、、、。
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