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志村ふくみの世界 by 鶴見和子
2006.01.22

志村ふくみの世界(その四)

その一
http://keico.exblog.jp/3054781
その一
2004年に滋賀の近代美術館で催された「志村ふくみの紬織り一初期から現在まで一

その二
http://keico.exblog.jp/3054968
その二
志村ふくみ WHO's WHOによれば、など

その三
http://keico.exblog.jp/3055056
その三
滋賀県立近代美術館、Exhibition of FUKUMI SHIMURなど、

English Here

 社会学者の鶴見和子さんが大津近代美術館の展覧会に車いすでお出かけになったのは、
ふくみ先生からうかがっていた。

 <明日への視点>に書かれているのでアップしておこう。
この中のマリアさまとは、その3で書いた佐久間良子さんである。
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<明日への視座> 社会学者 鶴見和子 さん(http://www.kyoto-np.co.jp/kp/rensai/asu/12.htmlからの一部)

<5月1日に、滋賀県立近代美術館で、志村ふくみさんの「紬(つむぎ)織り」の展覧会を拝見した。わたしが車椅子(いす)で会場をゆっくりめぐっている間、志村さんは作品についてお話をしてくださった。

 この美術館には、志村作品が60点余り収蔵されている。その多くは、初期から最近のものまで、志村作品の愛好者でコレクターの女性、霊名マリアさまからわたされたとうかがった。

 マリアさまは美術に造詣が深く、すぐれた眼識をもって、志村さんが精魂こめた作品の中からとりわけよいものを選びぬ かれた。それらすべてが、志村さんの故郷のこの美術館に収められた。

 箪笥(たんす)はからっぽになり、志村さんの前にあらわれたときは、川端康成氏の形見の薩摩絣(がすり)を着ておられた由。これぞきもの三昧(ざんまい)の極意。苦労して集めた宝ものを、自らのきこなしの創意工夫をもって楽しんだあげく、公共財として一般 の人々に開放してくださったのだ。そしてご自身は、働きやすく美しい紺(こん)絣という機能美の原点に立ち戻られたのである。

 わたしは帰ってすぐ、志村さんと、お嬢さまで染織家の志村洋子さんとの共著「たまゆらの道」(世界文化社、2001年)を読む。前半は日本の中の服装の美を尋ねる旅だった。伊勢神宮の神衣(かんみそ)から始まり、高野山・比叡山の法衣(ほうえ)、奥州平泉の毛越寺(もうつうじ)の「延年の舞」、安芸宮島の厳島神社の水上の舞台での友枝昭世師の「井筒」と「松風」のひとさし、山口の野田神社での毛利家の能衣裳(いしょう)、そしてさいごに正倉院御物。

 いずれも染め手、織り手の立場からの生き生きした描写 である。>
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源氏物語シリーズ

志村ふくみの世界 by 鶴見和子_a0031363_2571446.jpg

by pretty-bacchus | 2006-01-22 22:40 | ♠Art&美術,詩歌,展覧会,お稽古 | Trackback | Comments(0)
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