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はしりのシンコと水茄子で水無月を締めました
2016年6月30日 木曜日 曇り

 早や水無月も去りゆくのです。
今月さいごの贅沢は久しぶりのお寿司屋さん。

 いつも予約が取れない店になってしまっていたが、今夜は三組だけでゆっくりできた。
体に良いようにと野菜の煮浸しをつくっておいてくださって、その後はジュンサイと、連れ合いは
カニ、私は宮城の牡蠣をいただいた。

 今夜はお刺身から始めるのはやめてすぐに握ってもらうことにした。
まずは、シンコ。美味しい〜〜〜! もうその季節になったのだ。

 コハダの出世魚で、シンコ>コハダ>ナカズミ>コノシロと四回も名を変えながら成長し出世してゆく。
それぞれ生態も魚群も漁期も微妙に異なっていて、まずは今が旬のコハダの稚魚の新子。
江戸前のすしネタの中でもお寿司屋さんが最もこだわりをもって、その店の味にこだわるのが
この小さなシンコなのだそう。
時にはコハダの十倍くらいの卸値になるようで、初物から一〜二週間はキロ何万もするという。
そのうえ、小さな小指位の大きさだから、仕込みもたいへんで職人技が必要。
握り一貫に三枚もつけるのだが、常連さんからはそんなにとれないから、
まあサーヴィスということになるらしい。

 日本中の魚の旬の時期が変動してもう何年にもなるが、このシンコも例外ではなく、
本来八月上旬頃のシンコの初荷が、最近は六月の末頃という。
しばらくご無沙汰をしていた間に、どうやら<初日>をのがしたらしい。

静岡県や愛知県あたりから始まりもっと南の海でとれはじめ最後の旨い旬は東京湾内湾の江戸前のシンコで、
八月ごろになるという。
そして、九月になるとコハダとなって成長して江戸っ子を喜ばせる!
塩と酢での締め具合が板前の腕の見せどころとなるわけですね〜〜〜。

 最初に大きな牡蠣をいただいてしまったので、にぎりも数かんだけで、最後は手巻きのヒモキュウ。
いつまでこうして好物のお寿司を楽しめるのかしらね、、、、と、
今年に亡くなった常連さんのことなどをしのんで、梅雨のあいまとなりました。

 少しあるきましょうね、、、、と十数分夜の道を話しながら帰路についました。
中学校の校庭ではまだ子供達が球技をしていて、土手の道のエンジェルトランペットの三つ目が
大きく開いていました。

 明日からは七月なのです。
あと半年で今年も終わりになってしまいます、、、嗚呼無情で!
 
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(泉州の水茄子も大好きで、いつもこうしていただいている)

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by pretty-bacchus | 2016-06-30 23:58 | ♥Wine & Dineワイン&食事 | Trackback | Comments(5)
Commented by おばさま@北海道・大沼国定公園 at 2016-07-02 14:09 x
おいしそうだ事!
口福は幸福・・・ですね。
Commented by 郁子 at 2016-07-02 14:34 x
二枚目の写真、いいですね。
和食、ひいては和食器の粋が演出されていて、ため息が出ました。
美味しいものを、ただいただけばいいのではなく、
お茶席でお茶碗を先ず愛でてからいただくのと同じように
お寿司屋さんでも、なんとも風雅に富んだこのお皿の在りようを愛でる!
そこに盛りつけられた一貫の新子と少し離れて添えられたお新香・・・
お皿の絵柄はちゃんと愛でられるようになっている。
一方、水茄子のお皿も盛りつけも素敵だけれど、(一枚の葉っぱがにっくいな〜)
敬子さんの写真家の眼は、きちんと主役の新子皿にしぼられ、
水茄子がそれを壊さないようなアングルに配慮されている。
お料理の写真一つとっても、敬子流のセンスは何時も抜群で、うならされる。
店長さんも本物なら、その美の神髄をカメラで押さえる敬子さんの才能は秀逸極まりない。
和食美の奥ゆかしさに感嘆させられた一枚でした。
Commented by 郁子 at 2016-07-03 11:25 x
追記:主役の皿の添え物はお新香ではない?生姜でもなさそうだし・・・
間違ったらご免なさい。
なお、水茄子の皿の葉っぱは、勿論絵柄として鑑賞しています。
この葉っぱがない無地のお皿だったらと想像した時、全体の景色のバランスとして
とても効いていると思ったのです。
送信してからこの二点ずっと気になってましたので、蛇足ながら追記いたします。
Commented by pretty-bacchus at 2016-07-03 15:10
おばさま@北海道さま、こんにちは。
ほんとうに美味しい物をいただける口福は幸福そのものですね。

いつもご覧いただきありがとうございます。

Commented by pretty-bacchus at 2016-07-03 15:13
郁子さん、素敵なコメントをありがとうございました。
いろいろ気がついて下さってとっても嬉しいです!

 このお店のお皿は特に有名な作家とかのものではないのですが、盛る魚や寿司によって微妙に皿をかえています。
四人用くらいの大皿もセンスのよいのがあるのですよ。
 このシンコには土の皿でなく、やは磁気の季節柄の藍色がはいったのを選んだのですね。その上にシンコ! いいですね。添え物は自家製の大きな生姜をほどほどの大きさに切って盛られたのです。

 最初にシンコの笹を撮ったのですが、どうも小ささが出ないような、、、。
それで手前に盛られていた水茄子を広角側にしてで入れてみのです。
シンコにかからないように、瞬間体を右に傾けてシャッターをきったような気がします。
私は水茄子が大好きなのでいつも沢山くださり、それをワインのおつまみにしたりしています。
このお皿は刺身盛り皿ほど大ききなく葉っぱのような流線型で、端に緑の葉とちょっとおしゃれですね。

 スナップ写真を撮る時って、考えるのではなく、瞬間アングルとかを感じてシャッターを押しているような気がします。


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