マウリッツハイス王立美術館での“一九九六年四月ハーグ”のフェルメール特別展
2014年8月22日 金曜日 晴れ

 今朝も朝顔は全滅だが、未だ明けきれぬ借景にアメリカンブルーが輝いている。
花言葉はあふれる思い!
昼顔科の多年草だから大切に育てよう。

a0031363_265836.jpg


 広島を初め豪雨の被害は日本中に拡がっている。
ほんとうに地球はどうなってしまっているのだろうか。
広島を襲った局地的豪雨は、山麓の様々な場所で土砂災害が発生して多くの命が奪われている。
<同時多発>という言葉はテロのときくらいにしか使われないと思っていたのに、
同時多発山崩れでみるみる家屋が流される映像はみていられない。
多くの方が亡くなり、救助作業のさなかにまだまだ<山が動き><土が流れて>いるのだという。

 天皇陛下は、今回の被災者の事を思い夏の静養をお取りやめになったという。
東日本大震災被災地にもたびたびご訪問なさってらしてほうとうに頭がさがる。
反面、首相はといえば朝の被害のニュースを見た後でも、退陣した元首相とゴルフをしていて、
その元首相に「早く戻った方がいい」と言われて東京に戻ったというのだからなさけないことだ。
たしかに側近や対策本部がちゃんと対応していて、沢山の自衛隊員も救助にかけつけているのだが、
やはりね〜〜〜!

 今日「昭和天皇実録」が発表された。
二十四年かけて編纂した六十一冊の実録だという。
黒塗り無しといから新たな昭和史の発見があるかもしれないだろう。
自分が生まれて学んで仕事をした<昭和>という時代の、戦争を経ての日本の高度成長期の時代の
「昭和天皇実録」からは何が見えてくるのだろう。
朝日新聞の、何十年にもわたる記事の捏造で日本という国をおとしめた信じられないメディアもあり、
どんな対をなすのだろうか?

 辛いニュースが多い極暑の夜に、偶然かけたテレビでフェルメールとレンブラント、
オランダの旅の番組を観た。
アムステルダム国立美術館、マウリッツハイス王立美術館、エトセトラ、、、。
そしてなつかしい十八年前を思い出していた。    <★OldPhoto銀塩写真のデータ化>

 何度か訪れていたオランダだったが、その年1996年は格別な年であった。
世界のフェルメール作品の36分の23作品が一同に集まった、“一九九六年四月ハーグ”での特別展。
「窓辺で水差しを持つ女」「レースを編む女」「天文学者」「ダイアナとニンフたち」
「聖女プラクセデス」「マリアとマルタの家のキリスト」「二人の紳士と女」「手紙を読む青衣の女」
「小路」「天秤を持つ女」「ヴァージナルの前に立つ女」「ヴァージナルの前に座る女」
そして「牛乳を注ぐ女」「真珠の耳飾りの少女」「デルフトの眺望」などが、
世界中の美術館とコレクターから集められ一同にかいした最初で最後の展覧会であったのだ。
一点一点を食い入るようになめ回すように何度も鑑賞することのできたあの時の記憶が甦ってくる。
いま眼前にその絵がないのに、展示されていたその場所をその空気感をまで、目をつぶると甦ってくる。

 そのハーグのマウリッツハイス美術館特別展は、フランスの女性の会<LES BELLES BACCHANTES
ベルバカント>の春の催しで、二十数名のフランス人の友人と一緒の旅であった。
パリから二泊三日の旅は、フェルメールとゴッフォとデルフトとチューリップとオペラの旅であったが、
そのメインはこのマウリッツハイス美術館のフェルメール特別展であった。
なんと朝の7時から特別に鑑賞することができたのであった。
(その時の感激を葉書に書いてお送りした志村ふくみさんは、すぐ決断してオランダに
飛んだというのだからさすがだ!)

 その時のフィルムは何本かあるはずなのだが、今回デジタル化したのはブローニーと35mが各一本だけ。
その中にハーグの会場と外と中の様子もあった。

a0031363_2143656.jpg
(朝が明けた、、、、ホテルの窓から)
a0031363_2261393.jpg

a0031363_227380.jpg

a0031363_2292170.jpg
(美術館はまだ深閑としていた)

a0031363_2302234.jpg

(特別展の為に建物前には白いテントが張られて、受付の特別室がつくられていた。
朝の光に輝くマウリッツハイス美術館が美しく思い出を新たにしている)

a0031363_235467.jpg
(大きなお土産物売り場があっていろいろ買った覚えがある。右は一緒の旅をしたフィリピーヌ・ロッチルド)

(この後わたし達はフェルメールの眠る教会を訪れた)

a0031363_2384926.jpg

a0031363_2391484.jpg

a0031363_2393151.jpg

a0031363_2405082.jpg

a0031363_2403756.jpg(ゴッフォ美術館の庭にて)

a0031363_2414034.jpg(チューリップ畑も廻って、、、)

a0031363_2433446.jpg
(この旅に参加したベルバカントの女性全員でハイチーズ。フランスの各界で活躍する蒼々たるマダム達。
東洋からはただ一人!)

 なつかしくもあり貴重な体験であり、九十年代は私の第三の人生のまっただなかでもあったのだ。
今こうして古い銀塩写真をデジタル化していることで私の脳は再生され歓びにあふれているのだが、
もうその日は絶対にやってこないという一抹の寂しさにも満ちている。
<時間の矢>は決して逆には戻らないのだから、、、。

 このフェルメール展をみているブログ友の方が何人かいらっしゃるが、
<わが友ホロゴン・わが夢タンバール>のホロゴンさんもその中のお一人。
ホロゴンさんは、写真の整理をなさりながら、(心の奥底の襞を開く)と書いていらっしゃる。
 私にとっては、過去への窓。
    これらの菅浦の写真を見て、まるでそこにいるかのように、
    撮影の瞬間の記憶を新たにして、懐かしい。
    一枚一枚が私の心の奥底の襞を開いてくれるようです。
    でも、時の経過の遙かなることに一抹の寂しさを覚えるのです。

  〜〜〜〜〜〜〜
 
 フェルメールに関する書籍は赤瀬川原平 、朽木ゆり子、小林頼子など沢山あるが、私は
有吉玉青さんの「恋するフェルメール―36作品への旅 」が好き。
この作品は小説ではなく、彼女の個人的なフェルメールへの思いを 素直に綴ったものであり、
玉青さんの素の顔がそこここにのぞく。
絵は見るものというより、見に行くものという熱い思いを胸に、<フェルメール>という恋人に会うため
世界各地へ旅をする。
大好きなフェルメールを見に諸外国へたずね歩く。
日本での展覧会もあれば、 いそいそとフェルメールに会いにフランスへイギリスへドイツへ、、、、、。

実に十六年をかけて、現在見られる三十五点のフェルメールを鑑賞する。
やっと会えた絵もあれば再会したものもあったりで、作者の思いと行動力は驚嘆に値する。
専門家が語る絵のバックにある寓意などは論じない、ただただ、彼女が感じた光と色と時間を追う、、、。

そこには、母である有吉佐和子さんの二年間だけの夫であり長い間別れていた父親神彰氏
(なんと私は、この方に昔々あったことがある)のこと、友人のこと生き方のことなどが
散りばめられている。
行間にあらわれる美への博識は、早稲田大学哲学科、東京大学美学藝術学科卒、
ニューヨーク大学大学院演劇学科修了という彼女の経歴が、そこ此処にちりばめられて
しっかりと潜んでいる。

 熱帯夜の夜はこうした番組と読書が一番よいのかもしれない。

http://keico.exblog.jp/6805711/
2008年2月17日 日曜日 晴れ
「恋するフェルメール―36作品への旅 」を読んで、父の思い出

http://keico.exblog.jp/19901046/
2014年6月14日 土曜日 晴れ
銀塩写真のデータ化1994~2001年の一部を

〜〜〜
追記*
http://keico.exblog.jp/13140301
2011年7月25日 月曜日
日曜美術館<“手紙”が語るフェルメールの真実

a0031363_4445196.jpg

(1996年にハーグのマウリッツハイス美術館特別展のカタログ。
more>>参考にこの展覧の出品作品は後から整理


http://keico.exblog.jp/13325473/
2011年8月19日 金曜日 晴 その一
京都市美術館でのフェルメールからのラブレター展

http://keico.exblog.jp/16815991/
2012年11月16日 金曜日 曇り
一年半前のブログにコメントをいただいて感動



 1.「聖プラクセデス」1655
    (バーバラ・プラセッカ・コレクション財団)
 2.「マルタとマリアの家のキリスト」1655
    (エディンバラ、スコットランド・ナショナル・ギャラリー)
 3.「ディアナとニンフたち」1655-56
    (ハーグ、マウリツホイス)
 4.「小路」1657-58
    (アムステルダム、ライクスムゼウム)
 5.「牛乳を注ぐ女」1658-60
    (アムステルダム、ライクスムゼウム)
 6.「ワイングラスを持つ少女」1659-60
    (ブラウンシュヴァイク、ウルリッヒ美術館)
 7.「デルフトの眺望
    1660-61(ハーグ、マウリツハイス)
 8.「音楽のレッスン」1662-64
    (ロンドン、バッキンガム宮殿)
 9.「手紙を読む青衣の女」1663-64
    (アムステルダム、ライクスムゼウム)
 10.「秤を持つ女(黄金を秤る女)」c.1664
    (ワシントン、ナショナル・ギャラリー/ワイドナー・コレクション)
 11.「水差しを持つ女」1664-65
    (ニューヨーク、メトロポリタン美術館/マーカンド・コレクション)
 12.「真珠の首飾りの少女)」1664
    (ベルリン[ダーレム]博物館ゲメルテギャラリー)
 13.「手紙を書く女」1665
    (ワシントン、ナショナル・ギャラリー/ハヴメイヤー蔵)
 14.「赤い帽子の少女」1665
    (ワシントン、ナショナル・ギャラリー/メロン・コレクション)
 15.「真珠の耳飾りの少女(青いターバンの少女」1665
    (ハーグ、マウリツハイス)
 16.「地理学者」1668-69
    (フランクフルト、シュテーデル美術館)
 17.「レースを編む少女」1669-70
    (パリ、ルーブル美術館)
 18.「恋文」1669-70
    (アムステルダム、ライクスムゼウム)
 19.「手紙を書く女と女中」1670
    (ダブリン、アイルランド・ナショナル・ギャラリー/バイト・コレクション)
 20.「信仰のアレゴリー」1671-74
    (ニューヨーク、メトロポリタン美術館/フリードサム・コレクション)
 21.「バージナルの前に立つ女」1672-73
    (ロンドン、ナショナル・ギャラリー/バイト・コレクション)
 22.「バージナルの前に座る女」1675以前
    (ロンドン、ナショナル・ギャラリー)
 23.フェルメール周辺の画家「フルートを持つ女」1665-70
    (ワシントン、ナショナル・ギャラリー/ワイドナー・コレクション)
by pretty-bacchus | 2014-08-22 23:59 | ♠Art&美術,詩歌,展覧会,お稽古 | Trackback | Comments(4)
トラックバックURL : https://keico.exblog.jp/tb/20130708
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
Commented by k7003 at 2014-08-24 04:52
「フェルメール」で全然通じず、「ヴァ^−マー」でやっと通じた、アメリカでのフェルメールの思い出だけを、宝物としているボクとちがって、ホンモノに対面してらした、貴重な記録であり、とても有意義なブログ記事だと思います。できるかぎり多くの人が繰り返し繰り返し熟読すべきアーティクルです。
Commented by pretty-bacchus at 2014-08-24 16:32
k7003さん、ありがとうございます。フェルメールの魅力を語れない自分が悲しくなっています。それにしても凄い画家ですね。こうして何度でも少しでもブログで書いておきたくなってしまうのですから、、、。
ああ! そろそろ美術の旅へ旅立ちたくなりましたね、、、。

Commented by bernardbuffet at 2014-08-24 20:20
高階秀爾の「名画を見る眼」(岩波新書)で読んだ「絵画の寓意」(今は「絵画芸術」と呼ばれているようです)以来、Vermeerには惹かれ続けています。あの歴史的な回顧展を観られたとは羨ましいですね。
西洋絵画の名作が日本に頻繁に来るようになったのは、私の記憶では万博以降かと思います。それまでは画集でしか見られなかったMonetやRonoirやCezanneを日本で見られることは驚きでした。Vermeerもマウリッツハイス展(確か20年以上前だったように思いますが)以来、随分来ました。
冒頭に記した「絵画芸術」も2度来ています。
とはいえ、有名な絵がやってくると美術館は混雑し、なかなかゆっくりと見ることができません。
やはり現地に行くのが一番良いのでしょうね。
ロンドンナショナルギャラリーでも、メトロポリタンでも、人垣越しにVermeerを覗き込むようなことはありませんでしたから。。。
Commented by pretty-bacchus at 2014-08-25 02:36
bernardbuffetさま、こんばんは。コメントをありがとうございます。
この頃はなかなか美術館に足を運ばなくなってしまいましたが、古いフィルムのデジタル化でこうして昔の旅を想い出しているわけでして、、、。
次回のフランスでは、あらためてルーヴルでフェルメールを観てきたいと思っています。
名前
URL
削除用パスワード


<< 猛暑の夜は<はなもぎ>の黄金桃...      病院の後はけやき坂逍遙とTSU... >>