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晩秋に旧友と晩年を語って、、、
2012年11月19日 月曜日 曇 

 一昨日の雨で面の通りの街路樹はほとんど葉を落としてしまったのに、
裏の借景のシデの木はまだ緑が一杯。
朝の光をあびて輝いているとなんだかいとしくなってしまう。

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 午後から久しぶりに銀座で待ち合わせ。
なんだか浮き浮きしてくるって銀座って不思議な街。
七丁目のS画廊で今日から開かれているKさんの個展をみせていただいた。
不思議な静謐な銅版画の小品が二十数点。
こういう世界にひたすら向き合っている作家さんはまだいらっしゃるのだと妙に感動。

 友人と別れて、一筋はなれた場所にあるRさんのの画廊に寄ってみた。
四十年前に日比谷の近くに彼女が初めて小さい画廊を開いてからの友人。
パリでも一緒したことがあるし、折にふれそれぞれの時代にお互いの生き方を話してきた友人。
“階段をおりたあの画廊のおくで、シャガールのリトグラフをボードに貼っているのを
良く覚えているわ、、、”と私。
“高いハイヒールをはいてキリッと階段を降りてきた貴女を良く覚えているわ、、”と彼女。
それが今はウオーキングシューズに太ったジャケット姿の私に、
“でも急に痩せない方がいいの、、、きっと、、、”と彼女。

彼女は今年の八月にご主人が急逝されて力を落としていて、私はわたしで大病を患い、、、と、
ほんの数年あわないだけで二人の晩年はいろいろ起こっていた。
あとどのくらい仕事をできるだろうか、晩年はどうしているかしらと、
二時間半はあっというまに過ぎていった。
二人ともそういう年齢になったのだ。

 ふと時計をみると午後七時。
十三分の四丁目のバスに乗るからと、おいとまする私に、
“車かタクシーだった人が都バスに乗るようになったの?、、、”と、
妙に驚き納得している二人!
時は過ぎてゆくのだ、、、。

 バスは時間通りに、二十分で四谷駅についた。
五夜の月が天空に輝き、空っ風が吹いていた。
街路樹もすっかり葉を落として、いよいよ冬がやってくる。

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晩秋に旧友と晩年を語って、、、_a0031363_131243.jpg (夜半に手持ち六分の一秒では、さすがの手ぶれ補正機能もこれが限界でしょう)





by pretty-bacchus | 2012-11-19 23:59 | ♥Person父母,師友人,人生の宝物 | Trackback | Comments(2)
Commented by ナナハン at 2012-11-21 09:08 x
良い写真です。感情が画面にあふれかえっておりますね。
Commented by pretty-bacchus at 2012-11-22 19:46
ナナハンさんありがとうございます。
お仕事柄、お人なり柄、普通の方より何倍もいや何十倍も写真を見る目を持っていらっしゃるナナハンさんにそうおっしゃっていただいてとてもうれしいです。

この日の写真もいつものように撮った順にアップしたのですが、見直してみますと人生そのもののような気がしました。

青々とした緑のような若いころ、銀座4丁目の道路標識のようにuターンはできない直進のみの人生。
今、晩年を迎え晩秋の枯れ葉のように散り始めている私の人生そのものようですね。

月はは半月ですが私の人生はもうとっくに十三夜を過ぎていることでしょう。
街路樹の木の葉はほとんどあほ落ちてしていましたが、中の通りはまだ紅葉が残っていました。
この木のようにもうしばらく輝いていたいものです。
薔薇の実が美しく残っているように、私の最晩年ももう少ししっかりと美しく過ごしたいものです。

というようなストーリーに結果としてなっているような気がします。
写真て楽しいですね!

いつもブログを見てくださっていてありがとうございます。


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