十三夜とシャトー・ドゥ・ピゼイのボージョレ・ヌーヴォー
2011年10月11日 火曜日 晴

 ソペクサからもシャトー・ドゥ・ピゼイからも、ボージョレヌーヴォーのポスターが届いた。
今まで支えて下さったお客様に早速お送りした。

 シャトー・ドゥ・ピゼイのボージョレ・ヌーヴォーを日本にご紹介して30年がたった。
数年前にそのほとんどの造り手さんとの仕事をやめたが、まだいくつかの造り手とはご縁がつづいている。
エコ&有機栽培で葡萄を育て、葡萄の心を聴きながら醸造をしている良心的な造り手さん。
シャトー・ドゥ・ピゼーの醸造家パスカル・デュフェートル氏もその一人。
お互いに歳を重ねてしまったが、その時間だけワインと同じように人間関係も熟成していてとっても嬉しい。

 いつもなら今頃もう今年の<ワインの詩>が着く頃なのに、まだなのはきっと、モルゴンお醸造所で毎日葡萄のささやきに耳を傾けているのだろう。
こういう時期は電話はおろかメールでも出すのを控えている。

a0031363_1755988.jpg



 今年はアペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ(AOC)として、
ボージョレ・ヌーヴォーBeaujolais nouveauが考えられてから六十年になる。
フランスのブルゴーニュ地方南部に隣接する丘陵地帯ボージョレーで生産される
その年の新酒がボージョレニーヴォーと呼ばれる。
ボージョレ周辺では1800年代から、収穫したばかりのガメイ種から造られるフレッシュなワインは、
デイリーワインとして楽しまれていた地酒だった。
1951年フランス政府によって公式に11月15日を解禁日として発売することが認められ、
パリのレストランを中心に大ブームとなっていった。
当初はサン・マルタンいう聖人の日であったた解禁日は二転三転して、
今は「毎年11月の第3木曜日」ぞれの国の現地時間でと決められている。

 そして 1970年代に入ると空路の発達とともに、そのフレッシュな味わいが日本をはじめ
世界中に知られることとなった。
私もその当初からかかわることになり、今にいたっている。

 1980年代には、日本観光業協会JATAでのホスピタリティースイートで2000人のお客様にお出ししてから、
急速に需要が増えていった。
そして毎年少しずつシャトー・ドゥ・ピゼイのファンが増えていった。

 ボージョレ・ヌーボーは、単なる新酒ではなく、ワインの造り方の上でも大きな特徴がある。
「マセラシオン・カルボニック=炭酸ガス浸潤法」という醸造方法で、
急速発酵技術を用いて短い期間で醸造される。
この方法で造られたワインはタンニンが少ないわりには色が濃く、渋みや苦味が通常のワインより少なくなり、
味わいもまろやか、炭酸ガスによって酸化が防止されるのでワインがフレッシュに仕上がる。
ほんの数日でワインがしあがるのだ。

 ところがピゼイの醸造家のパスカルは、昔ながらの伝統的な作り方で造るので、
発酵は、通常は10日くらいかかるという。
この後搾汁した液体に酵母を添加し30~34℃前後で2~3日発酵させ、
発酵を終えたワインは澱引きされ瓶に詰められる。
この手法での半発酵状態の搾汁液は、パラディと呼ばれ(天国)、アルコール度数の低いワインとして
製造業者の密かな楽しみとなり、またその年のワインの出来具合の指針になるのだそうだ。
静かなる熟成の時を経て、十月末には瓶詰めされ、11月初めには空輸で日本に送られてくる。
早飲みのワインといわれるが、クリスマスからお正月頃が一番美味しくなるような気がする。
なかには一年後くらいが好きという方もいらっしゃり、ピゼイの面目躍如だ!

 ブルゴーニュの「ボージョレー」の中でも、クリュ・ボジョレーと呼ばれる、
より範囲の限定されたワイン産地は十の地域があり、その最も恵まれたモルゴン地区。
十四世紀に建てられた瀟酒なシャトー・ドゥ・ピゼイは、ボージョレ地方の10のクリュの内で最高の南東向きの立地と最良の土壌に恵まれたモルゴン地区に畑と醸造所がある。
樹齢45~60年のガメイ種の葡萄が有機栽培されている110エーカーの
葡萄畑で熟成された葡萄からワインが造らる。

このシャトー・ドゥ・ピゼイのボージョレヌーヴォーは、ボージョレ地方全体の
0.5パーセントほどの稀少で、
昔は領主様だけが味わた珠玉の新酒だったという。
日本へは限定の5パーセントの数百ケースだけが空輸されてくる。
ネット販売もなくもちろんスーパーにも百貨店にも並ばずに、三十年来のお客様と手元に届くのだ。

 先行予約の日にちがギリギリで、午後になってメールと電話が続いたようだ。
今年も私の役目は果たせたようだ。
11月の第三木曜日の17日には三十周年に杯をあげよう!

 あと何年出来るかわからなが、次に引き継いでくれる方が早く見つかると良いのだが、、、。

〜〜
(夕方になってお呼びがかかった。例年のピザイファンの82才のお爺さまからで、
直接今年の出来具合をお聞きしたい、、、と。
そんな風に一年に一度おめにかかる方もいらっしゃる、、、、お寿司をご馳走になって、
お互いの趣味のオペラの話に花が咲いて、、、。
ありがたいワインが取り持つご縁に感謝して杯を重ねた。

a0031363_1815149.jpg (この頃東京では、夜に犬の散歩をする人が多くなった)

a0031363_1822923.jpg

a0031363_1825415.jpg


 帰り道で、Yさんのお店によった。
めずらしく日本のウィスキーをいただいて、十三夜の夜は更けていった。

a0031363_1845126.jpg

a0031363_1854329.jpg


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




http://keico.exblog.jp/13450404/
2011年9月2日 金曜日 曇り
福島の黄金桃とシャトー・ドゥ・ピゼイのボージョレヌーヴォー

http://keico.exblog.jp/11434280/
2010年10月15日 金曜日 曇り
2010年 シャトー・ドゥ・ピゼイのボージョレ・ヌーヴォー

http://keico.exblog.jp/11543597/
2010年11月8日 月曜日 晴れ
シャトー・ドゥ・ピゼイのボージョレヌーヴォーが着いた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
by pretty-bacchus | 2011-10-11 23:59 | ☆Wine & Dineワイン&食事 | Trackback | Comments(2)
トラックバックURL : https://keico.exblog.jp/tb/13796452
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
Commented by bernardbuffet at 2011-10-12 23:40
秋になりましたね・・・・♪
天高く・・・、そして少しおなか周りの余り肉が気になり始めました。
Commented by pretty-bacchus at 2011-10-13 22:55
bernardbuffetさん、こんばんは。
天高く、、、なにやらは、、、ほんとうに困ってしまいます、、、。

名前
URL
削除用パスワード


<< 木犀の月隠れても香り立ち      雲笑い花踊りだし十三夜 >>