人気ブログランキング | 話題のタグを見る

冤罪がはれてよかった!
2010年9月10日 金曜日 晴れ

 朝晩少しは涼しくなった。
でも今朝は、虫の声が消えて、またオーシンツクツクが鳴いていた。

<郵便不正事件>「周囲の支えに感謝」無罪判決の村木元局長
今日のこのニュースに涙した。
今月号の文藝春秋の独占手記<私は泣かない屈さない>での、村木厚子氏の記事を
枕をぬらしながら読んだばかりだった。
江川紹子=取材・構成の、この20ページにわたる手記は、今までに新聞とテレビだけで知っていた
この事件の裏のもっと奥深い処をかいま見たような気がしていた。
村木さんという一女性の人間としての優しさと強さと、そして妻として母としての大きさと、
国家公務員としての厳とした自覚を噛みしめていた。
その反面に検察という国家権力と、おそらく数人の担当した検事が作り上げていった
<作文された調書>の怖さに身震いをしていた。

ゆうこさんのミクシーにも彼女は見事な記事を書いていて、感動していた。

 そして、今日の無罪判決は、日本の司法の新しい光なのかもしれないと、嬉しくなった。
しかし未だに、なぜ突然の逮捕になったのか? 誰が考えて仕組んだ罠だったのか?
なぜ? 
などなど闇のなかなのだ。
「将来の次官候補」として順調に歩んできたはずの人生が暗転したのは昨年の6月14日。
大阪地検特捜部に呼ばれ、検事から障害者団体「凛の会」や厚労省の証明書について尋ねられて、
「記憶にない」と否定すると「あなたを逮捕します」。
きつく締まった手錠と腰縄されたときはさすがにおののいたという。

その突然の逮捕から1年3カ月はどんなにかつらいものだったろうか。
一貫して無実を訴えてきた厚生労働省元局長の真の強さは、多くの善意の人々のはげましによるものだと、
文春の記事の中で何度も繰り返していた。

傍聴席では夫と娘2人が静かに見守り、裁判長の「無罪」との声に笑顔を見せたという。
検察側は取り調べのあり方などを厳しく批判されたというが、
それよりも今回の捜査のおかしさを本格的にもう一度検証するよう求める声が多いというのはもっともだ。

「虚偽有印公文書作成罪」などに問われたという去年のニュースの時から、
これほどわけのわからない逮捕劇はないとそう思っていた。
その時私は、この<局長>が男性だったら、こんなに突然の屈辱的な逮捕はなかったのではとも思ったのだ。
新聞もテレビも、まるでもう有罪が決まったかのように毎日報道しまくったが、
誰も
仕事人としての女性の大変さを書いたメディアはなかった。
男女雇用機会均等法施行以前に、上級試験に合格して役所入りした女性が、局長として活躍する陰には、
きっと私たちには想像も出来ないご苦労があったに違いないのに、テレビに映る彼女は、
ごく普通のおだやかな女性だった。
厚労省内で「キャリア女性の希望の星」と言われているような、突っ張りの多い女性ではなかった。
それもとっても好印象だった。なんとか無罪を証明されて欲しいと思っていた。

 「そうやって抵抗していると拘置所から出られないよ」「裁判になったら長くなる」
「否認していると実刑が出る」などと検事に脅されながらも、納得できない調書には
署名をしなかったというから見事なものだ。
その時にいつも考えたのは、二人のお嬢さんの事で
「もしここで負けてしまったら2人が将来苦境に立たされた時に頑張れなくなる」と、
そのためにも何としてでも耐え抜こうと決心したのだという。
そのお嬢さんは、拘置されている大阪にウィークリーマンションを借りて、母の処に
通ったのだという。

 半年以上も拘留されて、出たときは階段も上がれないほど衰弱していたという。
今回、彼女を今日の結果に導いたのは、弁護団であり家族であり職場の仲間であり、
一般の方々の励ましの手紙だったと、文春の記事に書いている彼女は、仕事柄、
拘置所で働く女性の労働条件を考えたり、逮捕された人が、こうして検察と戦うことの大変さを
5つにまとめて書いていて、彼女は今回その5つに恵まれた幸運に感謝をしているのも見事である。
しかし、その五つに恵まれていない女性は、こんな時にどうしたらよいのだろうか?

 20年前に、ある大きな事件に巻き込まれて、私は関係がないのに、そのご家族と一緒に海外の旅をした
と言うだけの理由で、あわや調べられそうになったことがある私としては、
なおのこと今回のこの方の事は考えさせられたのだった。
(その時に<私>を救ってくれたのは、ケイコチャンはそんな悪いことをする人ではないとかばってくれた
母の昔のお弟子さんのご主人と、私を信じてくれて法律的に対処してくださった友人の弁護士さんだったのだ)

 暑い! また暑さが戻ってきてしまったようだ。
by pretty-bacchus | 2010-09-10 23:59 | ♡Daily life日々の事など | Trackback | Comments(6)
Commented by おばさま@北海道・大沼公園 at 2010-09-11 19:25 x
これは本当に恐ろしい事件です。
村木局長を陥れるためか、民主党の石井代議士を陥れるためか・・・。
そもそも稟の会会長が某月某日石井代議士と面談したとある。でもその日石井代議士はゴルフに行っていて会ってはいなかった。
石井代議士から依頼を受けた村木局長の上司はニセ証明書発行を指示した。後でこれは上司が否定した。
村木局長の部下は村木局長から受け取ったと証言したが後にこれも否定した。
厳然たる事実は郵便料金の不正割引のDMが大量に出回った事実。
村木局長の失われた歳月、「もうこれ以上私の時間を奪わないで」
仕事し盛りの有能な女性の名誉も地位も時間も奪ったのは許し難いことです。
隠れたる悪人よ、表に出でよと言いたいです。
Commented by photobra7 at 2010-09-12 14:46
お久しぶりです♪
特捜の冤罪捏造は誰が責任取るのでしょうねえ。
刑務所に入ってもらいたいけど…
Commented by 道草 at 2010-09-12 16:18 x
勇気をもって良くお書きになったと思います。
Commented by pretty-bacchus at 2010-09-14 19:30
おばさま@北海道・大沼公園さま、
貴女のミクシーの記事に勇気づけられて、書いておこうと思いました。
ほんとうに後ろで誰が操っているのでしょうね。
村木局長の失われた歳月を考えると許せないことですね。

Commented by pretty-bacchus at 2010-09-14 19:31
photobra7さん、こんばんは。
おいでくださってありがとう!!

Commented by pretty-bacchus at 2010-09-14 19:33
道草さま、お寄りくださってありがとうございました。

名前
URL
削除用パスワード


<< 小さなブルーの朝顔が五つ咲いた。      すだく虫ほんものかしら秋の入り >>