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2017年のシャトー・ドゥ・ピゼイのボージョレ・ヌーヴォーは フレッシュで輝かしく朗らかで絹のようにしなやかで豊潤
2017年11月13日 月曜日 晴れ

Château de PIZAY Beaujolais Nouveau 2017, Millésime de Chaleureux !
〜 2017年のシャトー・ドゥ・ピゼイのボージョレ・ヌーヴォーは
フレッシュで輝かしく朗らかで絹のようにしなやかで豊潤 〜〜

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 シャトー・ドゥ・ピゼイのボージョレヌーヴォーが着いた。
羽田に着くエールフランスでのはずが成田空港についてしまって、通関書類がすべて羽田にあるため
真夜中に陸路搬送で通関作業にとちょっとばたばたしてしまったようだ。

 シャトー・ドゥ・ピゼイのボージョレ・ヌーヴォーを日本にご紹介して三十六年がたった。
もうとっくに次の世代に移っているはずなのに、こうしてお手伝いを出来ているのは、なにか赤い糸で
結ばれて
いるのだろうと思うことが多い。
ちょうど十年前に一線を退くことを考えて知りあいの会社にお願いしたのだが、結局<仕事>とはならない
ことがわかって、次の年からまたワタシがお手伝いすることになった。

 広いボージョレ地方の中で特に選ばれた十のクリュの中でも最高の立地で最も土壌に恵まれた
モルゴンにある。
シャトー・ドゥ・ピゼイの畑は、東南を向いていて、太陽が理想的にあたる。
110エーカーの葡萄畑では樹齢は四十五~六十五年の葡萄の樹が栽培されている。
豊かな土壌、有機栽培での優しい葡萄栽培、恵まれた光と風、自然と太陽に恵まれている。
理想的な土壌、自然界の営み、最良の天候などに潜んでいる絶妙の組み合わせを生かして
素晴らしい2017年ヴィンテージのボージョレ・ヌーヴォーとなったようだ。

 今年は予想外の悪天候によって強く記憶される年となったよう。
葡萄の樹は三月には早くも目覚めはじめ、葡萄の花の開花は晩熟で五月始め頃だった。
開花は理想的な条件のもとで順調に進み三〜四日で全て花ひらいた。
しかし春に襲われた雹のあとも予想外の悪天候によって、夏の初めには激しい雹の嵐があり、
その後は夏の乾燥が広がった。
これは早熟の年であった2015年につづくレコード。
暑く乾燥した天候は夏の間ずっとつづき、葡萄はすばらしいバランスを保ち葡萄畑の衛生状態も大変良く、
葡萄はすくすくと成長しいっせいに熟しはじめて上質な葡萄となった。
病気の広がりはまったく見られない年で、ぶどうは水不足のために「喉がカラカラ」の状態だったが、
衛生状態には何の問題もなかった。
収穫の直前に雨が降り、これが救世主となったようだ。

ガメイ種の葡萄はその果実味とアロマのポテンシャルを存分に発揮することができた。
気候、土壌などの諸状況は濃縮したボージョレ2017を造るためのバランスを保ってくれて
七月八月に暑い乾燥した好天気に恵まれて、早くも八月中頃には葡萄は理想的な完熟となった。

ボージョレ地方では、約三〜四週間にわたり二万人近くの<収穫人>と<葡萄運搬人>が
この地方のガメイ種の葡萄畑の狭い畝を賑わせて、収穫はすべて手摘みで行われる。

シャトー・ドゥ・ピゼイでは、八月二十三日から葡萄の収穫を始め、九月十三日まで続いた。
大切に育てられたガメイ酒の葡萄は完熟を待ち、手積みされて醸造所に運ばれる。
収穫された葡萄は凝縮しており、とてもよい品質で、酸とのバランスもよいものでした。

普通は房などをとってから発酵タンクに入れられるのですが、ヌーヴォーを造るときは
そのまま投げ入れられます。密閉された発酵槽のなかで葡萄の重みでやがて一番下の方葡萄の実が潰れ、
果汁が出て醗酵がはじまる。

充満した自然の炭酸ガスにより細胞膜が破壊されるまで四~五日、年によっては十日程かかり
その後果実は破砕して果汁のみ発酵され、静かなる熟成の時を経て葡萄酒となる。
この方法は、伝統的に自然を重んじてのマセラシオン・ボジョレー(マセラシオン・ナテュラーレ)と
呼ばれている。
(一般的に大手が行っているマセラシオン・カルボニック<炭酸ガス充填法>では、炭酸ガスを人為的に
密閉タンクの中に充填して、てっとり早く二〜三日で醗酵しますので香も味わいも違ってしまいます)

 十月末に瓶詰めされ、十一月初めには空輸で日本に送られる。
シャトー・ドゥ・ピゼイのボージョレ・ヌーヴォーは、ボージョレ地方全体の0.5パーセントほどの稀少で、
昔は領主様だけが味わった珠玉の新酒でした。
日本へは限定の5パーセントの数百ケースが空輸されてくる。

 その輸入広報にかかわってから三十六年がたった。感無量だ!
葡萄酒とその文化の魅力にとりつかれて半世紀、プレジール・ドゥ・ヴィーヴル<生きる歓び>をもっとうに、
ワインの仕事に携わって四十数年が経った。

 (ボージョレなどはワインではないとうそぶく人達がいる。
たしかにペトリュスとかラルールとかのワインとは違う。
一年にこの時期にだけ味わうことができるガメイ種の香りと味は、その年の五穀豊穣を祝ってのお祝い酒、
自然の恵みに感謝の杯の酒と思っている)

 ワインの輪が更なる芳醇な人の輪を醸しだし、私たちの人生を心豊かな晩年に導いてくれている。
造り手パスカルデュフェートルのの信頼関係と、日本の友人達の温かい励ましに支えられて
今日まで続けてこられたのだ。 
天・地・人に感謝の晩秋。心をこめて乾杯したい!
Château de PIZAY Beaujolais Nouveau 2017, Millésime de Chaleureux !
〜 2017年のシャトー・ドゥ・ピゼイのボージョレ・ヌーヴォーは
フレッシュで輝かしく朗らかで絹のようにしなやかで豊潤 〜〜

2017年のシャトー・ドゥ・ピゼイのボージョレ・ヌーヴォーは フレッシュで輝かしく朗らかで絹のようにしなやかで豊潤_a0031363_22211659.jpg
(午後にいっとき空が暗くなって夕陽前の太陽が木々を暗くした)

by pretty-bacchus | 2017-11-13 23:59 | ♥Wine & Dineワイン&食事 | Trackback | Comments(0)
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