江戸味噌文化研究会「江戸の処方で蕎麦を食し、江戸の味噌に思いを巡らす」
2016年11月24日 木曜日 雪

  寒い朝!気温が急激に下がり、東京都心での最低気温は午前九時過ぎに0.9度と発表された。
五十四年ぶりの十一月の雪だとか!
東京都心では気象観測が始まった1875年以来初め十一月に積雪だという。

 雪もやんだ夕方から巣鴨まででかけた。巣鴨「手打そば 菊谷」へ。
ボージョレヌーヴォーの会もすべて終わって<ワインと食の会>は一休み、と思っていたが、
<江戸味噌と蕎麦と酒>という素晴らしい会にお招きを受けたので快諾。

『江戸味噌文化研究会 第二回勉強会』
テーマ:「江戸の処方で蕎麦を食し、江戸の味噌に思いを巡らす」という、
日出味噌醸造元の河村浩之氏が発起人の二十数名の会だった。
  
江戸味噌の存在を見出した河村さんが、商売は二の次でその復活をしたいとの熱い想いがおありで、
「江戸味噌文化研究会」という勉強会かつ懇親会的ネットワークを構築したのが昨年のようで、
まずはフレンチで、次はインド料理でという会をなさってらしたよう。

 すばらしいお話しをうかがい、味噌のいろいろと新蕎麦を満喫して、日本の江戸の味噌文化と
蕎麦文化の粋を堪能させていただいた。
「江戸味噌」と「江戸甘味噌」の違いや「江戸味噌」復活への思いなどを
スライドを駆使なさって語る河村社長もとてもステキだった。

a0031363_1656917.jpg
(河村さん)

a0031363_1704835.jpg
(161124pm557 江戸味噌 守貞漫稿の説明)

a0031363_172346.jpg
(味噌の分類)

#IMAGE|a0031363_1722537.jpg|201611/26/63/|mid|924|634#](江戸味噌の分類)



a0031363_23173155.jpg
(161124pm624 料理物語1643)

a0031363_2245559.jpg
(161124pm628 本朝食鑑1697)
a0031363_22473586.jpg
(161124pm626 蕎麦全書1751)


 江戸味噌の特徴(製法)は、短期間での発酵・熟成>10日〜1ヶ月で、
 (大豆処理)は蒸す。
当時の味噌についての価値観は、米本位制であったので、米(米麹)を多く使う味噌は贅沢な味噌だった。
(米麹を多く使うと発酵期間が短くなり、保存性が下がる)、早くできる味噌は良い味噌で、
長熟ものがよいというのは最近の価値観であるという。

 今回は本朝食鑑(蕎麦全書)をベースに作成なさっとのことで、
実際に造っていただいた行程もスライドで詳しく見せてくださった。
(その一部だけだが、、、、)
a0031363_2248525.jpg

(161124pm631 酒と合わせて、なんと酒は四季桜!)

a0031363_22504360.jpg
(布で越す、、、)

a0031363_22514537.jpg


a0031363_23251221.jpg
(161124pm640 味噌が二種類だされた。右は江戸味噌、左が江戸甘味噌)

a0031363_23261875.jpg
(161124pm659 三つのたれが、どの味噌で作られたかをあてなければならない)

a0031363_2327326.jpg
(161124pm725 そばのあてが見事!チーズを味噌で味付けした品、ぬかずけ、しっとりした鯖の燻製)

a0031363_23282564.jpg
(161124pm734 そばのあて三種は、葱入り、わさびづけなど)

a0031363_2329418.jpg
(最初のおそばは益子産の新そばの二八蕎麦)

a0031363_23305524.jpg
(161124pm818二つ目のそば十割)

 同じテーブルにいらした、この研究会の特別顧問の東京農大名誉教授中西載慶先生の、
食にまつわるおもしろいお話を沢山お聞きすることもできた。
さっそくの近著の<サイエンス小話=身近な食べ物から好奇心を育む本>をアマゾンで
購入した。

a0031363_2333169.jpg
(左は文筆家のYさん)

そして途中で紹介された<そばのおいしい食べ方>は、、、

a0031363_19402852.jpg


 蕎麦の歴史、味噌の歴史の戦前と戦後、スライドも沢山撮って、メモをいろいろ書いたので、
今日のこの会のことは、
後でゆっくりと整理してブログに書き残しておきたい。
(あるいは、この日のこの記事に書き足して写真を加えていこう、、、)
それほど素晴らしい会だったのでした。

 以下、友人から送ってもらったこの会の発起人氏からのメールの一部を記録。
ブログに書くことは許可がでているので、近いうちに詳しく書いておきたい。

 〜〜〜〜〜
以前会にご参加頂いたました皆様に、
勉強会へのお誘いのメールを送付いたしております。
なお、今回の題材は、以前よりお伝えしておりました「蕎麦」

テーマを、「江戸の処方で蕎麦を食し、江戸の味噌に思いを巡らす」として、開催いたします。

<関東で醤油が一般に普及するようになったのは江戸時代中期以降といわれています。
醤油の普及にともない調味料としての味噌の役割は、手軽な醤油に一部が置き換わってゆきますが、
蕎麦もその一つ、現在醤油で作られている蕎麦のつけ汁も、以前は味噌に水を加え
絞って作る
「垂れ味噌」を使って作られていました。

そこで、今回の研究会では、江戸時代の文献を参考に江戸のつけ汁を再現、そのつけ汁で皆さんと一緒に
蕎麦を食し、江戸の味噌について考察します。

実は、文献中に「江戸味噌」の名称が見られるのは明治以降(〜戦前迄)、
それ以前は専ら「赤味噌」等と記されれています。
江戸の街では、消費される味噌のほとんどが江戸で造られ、
あえて「江戸味噌」と称する必要が無かったことが理由と考えられますが、
いずれにしても「赤味噌」と「江戸味噌」を直接結びつける江戸時代の文献は、
これまでのところ確認出来ていません。

 なお、当時の江戸で「赤味噌」と呼ばれた可能性のある味噌は、
「江戸味噌」「江戸甘味噌」「八丁味噌」の3種類
(ただし、八丁味噌は三州味噌、三河味噌等と呼ばれています。)

そこで、これらの3種の味噌(+通常の醤油)で作った「つけ汁」で蕎麦を食べ比べ
(つけ汁を作る過程で出来る3種の焼き味噌も食べ比べる予定)、
鍛え抜かれた皆さんの舌で、食べ物としての完成度や、現代の蕎麦とのつながりを考察、
どれが江戸の味噌であったかを判定して頂きます。

とはいっても、何よりも蕎麦が美味しいことが大前提!!
今回、蕎麦の再現にご協力いただくのは巣鴨「手打そば 菊谷」の店主、菊谷修様。

菊谷さんは,日々蕎麦を研究・探究、現在蕎麦の世界で大注目の新進気鋭の蕎麦職人の方です。
もちろん、蕎麦の旨さはお墨付きです!

実は、味噌から「つけ汁」を作るのはとても手間がかかる作業なのですが、
今回菊谷さんには当研究会の趣旨をご理解頂き、快くお引き受けいただきました。
当日は、つけ汁の食べ比べだけでなく、味噌を使ったお料理、
そして「利き蕎麦」も楽しんでいただく予定です。

皆様との再会を心より楽しみにしております!!
     江戸味噌文化研究会
           発起人 河村浩之 (株式会社日出味噌醸造元)
◎内容(予定)
     ・江戸味噌を使った(一部)コース料理
・数種の味噌のつけ汁による蕎麦の食べ比べ
・利き蕎麦 を予定
    ・食事前には、何時ものように、
     河村から簡単な解説をさせていただく予定です。
     (今後の準備の都合で、内容に変更がある場合がございます。)

by pretty-bacchus | 2016-11-24 23:59 | ♥Wine & Dineワイン&食事 | Trackback | Comments(2)
トラックバックURL : http://keico.exblog.jp/tb/23403258
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
Commented by 郁子 at 2016-11-27 19:19 x
伝統ある食品は、すべて奥が深いんですね。
敬子さんがワインについてその深遠さを究明、世間に広めてゆかれているように、
お味噌についても、このような会があるとは!
食については頂く一方で、万事疎いので、
こうしたマニアックな方々には頭がさがりますね。
利き酒ならぬ利き味噌もあるとは、びっくり。
味噌汁でなら分りますが、味噌漬けや蕎麦だれにまで、及ぶとは・・・
江戸時代のつけ汁とは言え、凝ってますよね。

それにしても、お蕎麦が美味しそう、新蕎麦でつやつやしてますね。
お蕎麦って、こんなフォトや映画、芝居、落語などでも、
その場面に出くわすと、どうしても食べたくなる不思議な魅力がありますね。
お蕎麦って、案外高価なお店があるけど、質と手間が半端じゃないのでしょう。

美味しい蕎麦を近く頂きましょう。
また手抜きでない出しを取って、美味しい味噌汁を作るぞ〜〜〜
すっかりお味噌に誘惑されてしまいました!!!
Commented by pretty-bacchus at 2016-11-28 01:46
郁子様、さっそくにコメントをありがとうございました。
お蕎麦は大好きですし、昔むかし父に連れられて浅草のお蕎麦屋さんにいくと、
必ず大きなこもかぶりの酒樽から、いっぱいずつ注がれた升酒をいただいたものでした。
板わさとかのおつまみで出てくるし蕎麦味噌がとても美味しかったのを覚えていますが、
それが江戸味噌の流れと思うと、楽しい試食の会でした。

今回は、江戸味噌、江戸甘味噌、八丁味噌の三種から造られたソバつゆでいただき、
どれが江戸時代にあったか、なかったかというようなクイズ(試験)もありました。
主催者から本日届いたメールでは、二十人全員、江戸味噌で、八丁味噌ではないという
結果になりました。

前回の会は、フレンチとインド料理だったそうです。
次回は半年後のようで、さてどんなことになるか、またお招きいただけるのを楽しみ
にしています。

下の方に<そばを美味しい食べ方>の写真を追加しました。

名前
URL
削除用パスワード


<< 葉が落ちてこの寒空に鳥たちはど...      雪の妙高高原から帰りました。... >>