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「From Life—写真に生命を吹き込んだ女性 ジュリア・マーガレット・キャメロン展」を観る
2016年7月1日 金曜日 晴れ 暑い

 文月となった。 旧暦七月は文月、July。
Julyはユリウス暦を創った共和政ローマ末期のユリウス・カエサル(Julius Caesar)からとられているという。
そして<パリ祭>の七月であり、そのパリの喧噪の頃の日本時間に私はこの世に生をうけた。
それなのに暑さにはめっぽう弱く、今日の暑さも辛い。

 三菱一号館美術館で明日から始まる
「From Life—写真に生命を吹き込んだ女性 ジュリア・マーガレット・キャメロン展」
プレス内覧会のご招待をいただいていたのだが、さてどうしよう、、、、。

http://mimt.jp/cameron/
三菱一号館美術館のURL

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 このところカラヴァッジオ展も伊藤若冲展もいっていないし、
なんだか脳内感性がにぶってきているような気がしてならない。
美しい作品を鑑賞することってやっぱり私には必要なのにちがいない。

 結局タクシーででかけた。
都バスの方が一番後ろの席にすわると上の方からお堀がきれいにみえるのだが、
タクシーでは歩く目線とちがわないが、車窓からは季節の野の花を楽しめた。

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(中通りを右にまがると赤煉瓦の建物がみえる。左に曲がってすぐに広場があってここで下車)

 今日の内欄会は三時半から五時半までで、小さなカクテルレセプションもある。
四時半についたので、待つことなくすぐに入れた。
観客も前回のように混んではいなくて、ゆっくりと干渉することができた。

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(写真撮影可のマークがあるので、、、、さっそく少しスナップを。
壁に掛かった大きな説明文はこうして写真のとっておいて、あとでゆっくりと読むのが一番よい、、、、
クリックして拡大すると見えるかしら?)

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〔聖霊の実の九枚)

(それぞれの題名は)
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(聖アグネス 1864年)

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 イギリス人のジュリア・マーガレット・キャメロン(1815~79)のことは雑誌で知っていたくらいだった。
十九世紀の女性で、四十代最後の1863年末に初めてカメラを手にして、
十年ほどのあいだに作品を残したという。

美術館などの説明ウェブによると、
インドのカルカッタに生まれた英国の上層中流階級。
記録媒体にすぎなかった写真を、芸術の次元にまで引き上げようと試みた写真史上重要な人物。
独学で写真術を身につけ、ソフトフォーカス、クローズアップ、ネガに傷をつけるといった手法を駆使した
写真作品を制作した。
意図的にピントをぼかした写真撮影を行った最初の人で、当時の写真家たちはその型破りなテクニックを
厳しく批判したが、他の評論家たちは彼女の写真を芸術として高く評価し、
レンブラントやラファエルの絵画に例えたのだという。

写真に生命を吹き込んだ女性 ジュリア・マーガレット・キャメロンの生誕200年を記念し、
ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館が企画し、世界6カ国を回る国際巡回展だという。

 セピア色のその幻想的な作品を観ている内に、その世界に浸っている自分に気がついた。
彼女は極めて芸術性の高く知的なグループの人たちと交流していて、同時代の代表的な作家や芸術家や
思想家の多くと交友関係を持っていたという。
多くの男性や女性の肖像画や<聖母群>に加えて子供達のなんともいえない表情もすばらしかった。
肖像画というより、時には彼女自身が絶頂期に制作した「ヴィンテージプリント」にも魅せられた。
(その行程を動画で見られる部屋があったが時間がなくとどまることが出来なかった)

 静謐な多くの肖像画、聖母群のあとに、同時代の作家の作品があった。
その数少ない、風景画の<地中海 セト>はフランス人写真家グレイの作品が心に残った。

 一時間はあっというまに過ぎてしまって、レセプション会場にも入れずに、外にでた。
中庭の椅子でカタログをみてしばしすごした。
静謐な沢山の作品
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カフェの椅子があいて珈琲を飲みながらまた一時をすごすことができた。

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 帰宅の足はなぜか美容院に向いていた。
カット&シャンプーセットをしていただきながら、瞬間うとうと、、、、
“あ〜〜〜海が見える〜〜〜”と声に出して右手が動いた。
あのセピア色のセートの海が見えたのだ!

美容院の方はビックリ!
次にうとうとして目覚めりる瞬間は、その海に夜のとばりがおりていた。

 あの<地中海 セト>の作品のセトの海、、、思い出した! セピア色ではなく天然色で!
そう、、、あの写真はあの南仏のセートの海であったに違いない。
グレイの撮ったあの海に百年後に私は訪れていたのだ!
それもエールフランスの機内誌<BON VOYAGE>の取材として!

「From Life—写真に生命を吹き込んだ女性 ジュリア・マーガレット・キャメロン展」を観る_a0031363_2185918.jpg (セートは詩人ポール・ヴァレリーが生まれ育った港町(

エールフランスの機内誌<BON VOYAGE>☆77号1997冬号<ラングドックルーシオンが今熱い!>から。
(この号はほとんどが私の写真とワインの記事で構成されていました)

 もう一度行って見たい! あのセートの海をもう一度目がはっきり見える内に見ておきたい!
次の旅の目的地が決まったようだ!(でもやっぱりヴェニスかな?)

 今夜は夕食は一人になったので、その後にサクラギさんに寄って、店主のナカジマさんとお話ししながら、
ワイン&おつまみとお蕎麦で夜は更けていきました。

 充実した文月のはじまりとなりました。

 〜〜〜〜〜〜〜
(セートのことは、2006年にはすでに、不十分ながらこのブログに書いていました)

http://keico.exblog.jp/3097866/
2006.01.27
モーツアルトは250歳(セートの海 2006年写真展から)

http://keico.exblog.jp/12578864/
2011年5月14日 土曜日 晴れのち曇り、夜に小雨
☆77号1997冬号<ラングドックルーシオンが今熱い!>

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 (左Page 25の)セートでの水上槍試合お祭りに、、、雑誌ではこの青が出なかった)

http://keico.exblog.jp/18591404/
2013年9月11日 水曜日 曇り後少し雨
<新型iPhone ドコモの取り扱い発表> でも、、、

http://keico.exblog.jp/19949581
2014年6月26日 木曜日 曇り
1997年の今月今日6月26日の私の巴里=パリのカフェの歴史
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★ 銀塩時代の写真の<オペレーションデジタル化

http://keico.exblog.jp/20284774/
2014年10月12日 日曜日 曇り
記録の一冊「フランスの発見の旅・西編」で昔の旅を想い出して

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by pretty-bacchus | 2016-07-01 23:59 | ♠Art&美術,詩歌,展覧会,お稽古 | Trackback | Comments(2)
Commented by nahanan at 2016-07-04 09:46 x
お出かけの甲斐がありましたね。良い刺激は、快いモノですね
Commented by pretty-bacchus at 2016-07-05 05:35
ナナハンさん、はい、時にはこうした刺激はよいものですね。

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