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日記から

2001年10月22日月曜日
徹夜でワインリストの版下準備。
大祐さんにメール
〜〜〜〜〜〜〜
大祐さん

あれから、ずっと伏せっていたなんて! お食事はどうしていたのでしょう。寝室は
空気は良いのでしょうか?等々、、、心配です。
私の三十代は、後半まで、あまり病気知らずでしたので、大祐さんの重労働と心労が
案じられます。

大祐さんのメールは、まさに、私自身が、何のために今の仕事に関わっているのかに
悩んでいるときにいただきました。

私は、子供の頃によく、海の上を走っていく夢を見ました。本当に走ると少し走れる
のですね??(実際に海にいって走ったことがありましたっけ〜〜〜?!)
スプーンも試してみました。こちらの方が簡単でした。おもしろいように曲がります。
我が家には私が曲げてしまい、元のようなフォルムにもどらない変なスプーンが沢山
あります。これは超能力ではなく、誰にでも出来ることなのだそうです。
無、になってしてみてください。力を入れては駄目です。何かの瞬間、す〜〜〜と軽
くスプーンは曲がります!本当です。大祐さんも簡単に出来るはずです。

「錬金術史」のゼミが専攻! おもしろ〜い! 残念ながら私は、その分野は全くの
音痴ですが、ニーチェや、ゲーテやファーストは父の本棚で愛読しました。でも全然
ものにはなっていないでしょう、、、。
音楽は錬金術!?今度ゆっくりと、その不思議さを聞かせてください。私にとって新
しい世界が開けるかもしれませんので、、、、!!

大祐さんには、音楽が、音楽を巡る思考があるのは幸せなことです。更に、そこに未
知のミステリーを見いだしたとは、なんとファンタスティック!!!!
その上、人々を歓喜させ、新しい音のかたちがこの夜に遺るのですから、なんと幸せ
なことでしょう。

私も今日はダウンして、先ほどまで横になっていました。一週間ほど前から胃が重く
て時々痛んでいました。元々胃はとても丈夫な方なのですが、歳と共にストレスには
弱くなったのでしょう。
高橋先生に電話診療をしていただきましたら、昨年の二月のように、過労が膵臓と腎
臓に出たのだろうと言うことです。だらしがないですね。

ここ一〜二年は、いったい自分は何をしているのだろう?と、自分に問うてばかりい
ます。いったい、いままで自分は何をしてきたのだろうか????と。
大学を終え、高度成長の時期に、女性として仕事人間で生きたことは後悔していませ
んが、それに見切りを付けた十数年前から、いったい私は、何をしてきたのだろうか
と、、、、。
ワインは文化などと宣いながら、友人達には喜ばれているものの、、、あまりにも多
い、ここ数年の犠牲は何なのだろうと、、、、。
シゲさんの貿易会社に支えられ、ワインと遊んでいた昔が懐かしく思われます。
ここ数年は、毎月数百万も持ち出しで、私の三十数年の美術のコレクションはほとん
ど社員の給料とワインの在庫に消えていきました。このコレクションは二人になって
からの物がほとんどですで、コレが無くなるまでは頑張ってみて。ゼロになったら、
それはそれで、無に帰り、よしとしようと考えていたのですが、少々疲れました。

ただ、どこかで、燃焼してない自分を感じ、辞める前に、もう一度、やるべき事はやっ
てみようと思い、前部長に任せていたことをチェックし始めたら、まあいろいろ問題
点が出てきて、ひとつひとつ解決しようとすると、社員の反感を買い、神経がずたず
たになっています。それでも、経営者としては正しいことをしているのだと自分に言
い聞かせながらの毎日で、ほとほとまいっています。

日本の景気も世界中もあと十年はこのままといいますから、ここが引き時なのですが、
そう思いながら、周りが助けてくれ始めて、引くに引けない状態です。
自分だけのことを考えればよいのに、善意の友人達をこのままには出来ないと優柔不
断のままの状態、、、、デモ、それが私の良いところだと、妙に納得しています。

あと数年やってみて、その後の老後??を考えねばならないでしょう。

パオロ・コエリオの「錬金術師」大祐さんは何語で読んでいるのですか?日本語があ
るとのことで、大祐研究!?の為にこんど読んでみますね。

私は、どんなにつかれていても、就眠儀式の読書はやめることなく、この一週間は、
須賀敦子で明けました。ご存知ですよね彼女のことは?!。
『ミラノ霧の風景』で1990年に60歳の時にデビュー作で賞を取り、その後、
『ヴェニチアの宿』『トリエステの坂道』『ユルスナールノの靴』『コルシア書店の
仲間達』『時のかけらたち』『遠い朝の本たち』『イタリアの詩人たち』と素晴らし
いエッセイ小説を書き、昨年ガンで夭逝してしまいました。
良家の子女が戦争を経験して反戦の心をもったままフランスに留学、その後イタリア
に住み、左翼系のイタリア人と結婚するも、数年後にご主人が死去。
小さい頃からの愛読書、谷崎、井上靖、等々を、次々に素晴らしいイタリア語に翻訳
出版。詩人のウンベルト・サバやギンズブルグ、はてまたミケランジェロの詩まで言
及している素敵な日本人です。たしかローマとミラノに計12〜3年住んでいて、4
0代に日本に帰り、苦労して、最後は上智の教授となり、慶応、東大で日本文学やイ
タリア文学を教えていました。
著作はほとんど読んでいますが、追悼の特別号を読んでいると、こんな日本女性がい
たのか、と嬉しい驚きです。志村先生のような文をかくかたで、何時も涙で枕がびっ
しょりになります。

今夜は、でも志村先生の日本美かたりでにねむる事にいたします。

このメールは夕方書き始め、食事と仕事の後、また書いています。
もう4時を回りました。寝ないと体に毒ですね!
ブオナノッテ!

敬子

平成13年10月24日水曜日

2001年10月25日木曜日晴れ 光きれい
朝から会社へメール
しなければいけないことが山ほど
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by pretty-bacchus | 2001-10-22 23:59 | ♬Theaterオペラ演劇スポーツ | Trackback | Comments(0)
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