シャトー・クリネのヴァーティカルテイスティング&ディナーで昔を思い出して
2015年11月6日 金曜日 晴れ

 シャトー・クリネの造り手ロナン・ラボルド氏のギャラディナーにご招待いただいた。
シャトー・クリネはボルドーのポムロール地区にある歴史あるシャトー。
1980年代に偉大な醸造家ジャン・ミシェル・アルコート氏が品質ありきのワイン造りを築いた名シャトー。
それは現在の若きオーナーであるロナン・ラボルド氏にさらに引き継がれ、ジャン・ピエール・ムエックス の
あの最高のシャトーペトリュスやトロタノワとともに今やポムロールを代表する有名シャトーの名声を
確固たるものにしている。

 1986年にシャトーの管理を引き継いだジャン・ミシェル・アルコート氏。
四年も経たないうちに、ポムロル地区のトップ・シャトーにまで成長させたのだが、
その改革の内容とは、既存の概念を打ち破り、グリーン・ハーヴェストで除葉を行い、
ブドウの生理学的熟成を目標とした遅摘み法を確立させたことで、その結果、二度も
『ワインメーカー・オブ・ザ・イヤー』に選出され、1989年ヴィンテージは遂に
ワイン・アドヴォケイト誌にて100点満点評価を獲得する快挙を成し遂げた!

またこれまで二ヴィンテージにわたってワイン評論家のロバート・パーカーから最高評価の100点を獲得して、
ボルドー屈指のシャトーとして名をあがげている。
(ポムロールではその頃メルロの最高傑作とされるシンデレラ・ワインのシャトー・ル・パンが話題の頃だ)

 その後1999年にシャトーの所有権はラ今のボルド家の手に渡り、更なる品質向上の時代を
迎えることになった。
可能な限り手作業でブドウは育てられ、選果のレベルも格段に上がり、
ポムロルを代表する生産者であり続けている。

 実はジャン・ミシェル・アルコート氏とは1986年にボルドーで初めてお会いし、
その後1990年代に彼と彼の友人四人と一緒に、パリの三つ星レストラン<ランブロワジー>で
夕食をご一緒したことがあった。
<ラ・プリュ・フォル・ジャポネーズ! セ・ケイコ!>(もっともバカな日本の女性、それはケイコ!)と
言われて、フランスのワインの造り手さんや社交界の方々に可愛がられていた四十代の頃だった。
エールフランス&メリディアンチェーンを辞めて、自由にフランスやイタリア人の方々と友好を深めて、
新しい世界に羽ばたき始めた時代だった。

ワインと食にどっぷりとつかっていた頃で、<ベルバカント>というワイン&食&文化のすごい倶楽部の
ただ一人の日本女性に選ばれた頃だった。ボルドーにもブルゴーニュにも年に何度も通っていた。
♥ブルゴーニュのシュヴァリエ・ドゥ・タートヴァン(利酒騎士団)の称号を授与されたり(1992年)、
ボルドーでCommanderie du Bontemps de Medoc et des Graves de Bordeuax コマンダリー・デュ・
ボンタン・ドゥ・メドック・エ・デ・グラーブ・ドゥ・ボルドーの称号を授与されたのもこの時代だった。

http://keico.exblog.jp/20835025/
2015年1月31日 土曜日 晴れ  
1998年6月コマンダリー・デュ・ボンタン・ドゥ・メドック・エ・デ・グラーブ・ドゥ・ボルドーの受賞式 
★OldPhoto銀塩写真のデータ化
上のブログから
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(中庭ではすでにウェルカムが行われていた。
このシャトーのオーナーのミシェールカーズ氏と女性はボルドー市の助役のMs.B.)

http://keico.exblog.jp/20798889/
2015年1月23日 金曜日 晴れ
★OldPhoto銀塩写真のデータ化>1998年4月のボルドー,サンテミリオン

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(09 June 1998 Bordeaux , Chateau Lynch-bages,
コマンダリー・デュ・ボンタン・ドゥ・メドック・エ・デ・グラーブ・ドゥ・ボルドーの受賞式)

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http://keico.exblog.jp/14182547/
2011年12月16日 金曜日
☆回想のわが巴里の街 Memoires du Voyage Paris 1990~2000ー三つのシュヴァリエ
<<<(ブルゴーニュのシュバリエの写真はここをクリック)
 一番親しくさせていただいたのがシャトーカデボン&キュレボンのマルセリーヌ&ベルナール・ガンスご夫妻
だったが、シャトー・ムートン・ロッチルドのフィリピーヌや、シャトーラツールのオーナー夫人や、
ボールド−市の女性助役さんとか、フランスのワインの歴史ではかくことが出来ない方々との交友だった。a0031363_21252852.gif
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http://keico.exblog.jp/19888552
2014年6月10日 火曜日 曇り その二
1995年10月のボルドーのシャトーでの思い出写真
上のブログから
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(フィリピーヌ ロッチルドと政財界の方達。
葉巻を吸っている人がいるので、デザートが終わったころでしょう。私の頬も真っ赤です。
この夜はムートン・ロッチルドの銘酒をいろいろいただいたのですから!)

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(女性全員で記念写真でした。ワインと食と芸術文化の女性の会。
それぞれが仕事をもっていて活躍しているのが入会の条件でした)


 ジャン・ミシェル・アルコート氏との夕食の翌日に、彼からの贈り物として、
巴里のアパルトマンの七階の玄関に、百八十本の背の高い立派な濃いピンクのバラの花が届けられたのだ。
人生、後にも先にもこんなに沢山のバラを贈られたのはこの時一度だけ!
ありったけの花瓶やバケツにも薔薇の花はいれらて、巴里のアパルトマンの部屋がバラの香りで一杯になった。
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(そのパリの家も前世紀最後に引き払ったのだが、その時に作った枯れバラの数輪が最後まで残っていた)

そのジャン・ミシェル・アルコート氏は2000年ヴィンテージを最後に、不慮のボート事故でで
突然に亡くなってしまった。

 時は移り二十一世紀になり、その頃から私たちも病いや青天の霹靂の諸々に襲われて、
しばらくフランスとの行き来は遠のくことになってしまったのだ。

 あらら、、、、思い出話がさきになってしまったが、、、、。

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<WELCOME TO CHÂTEAU CLINET, POMEROL
今夜のワイン シャトー・クリネは2013、2005、1995、1986の4ヴィンテージ。

ここのワインの評価が高まるのは新しく二十世紀始めで、ジャン・ピエール・ムエックス社の功績が大きい。
かっては<サン・テミリオン>と同一視され、その名は殆ど知られていなかった。
サン・テミリオンの隣にありながら、それとは違うワインが生まれる理由はその土壌にある。
太古の地層の侵食と中央山岳地帯からドルトニュー川が運んだ堆積土壌とで形成され、
鉄分を多く含み肥沃であり、西側が砂質、サン・テミリオンに近く東は粘土質。

栽培葡萄品種はメルロ種が主でほぼ80%。
残りの殆どがカルベネ・フラン種で、ソーヴィニヨン種は少ないので、ワインはメドックのものより
タンニンが少なく、香り豊かで輝かしいルビー色を持ち、アルコール分が多く芳醇さを持ちながら、
柔らかな口当たりが特色で女性に好まれると言われる。

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 六時半から始まった会は二十五人ほど、、、四ヴィンテージのヴァーティカルテイスティングには
ちょうと良い人数だろう。

二人ずつのお客様が五席と、八人のお席が一席と、そししてメインのお席には、造り手の通訳役も含めて
三人のフランス人とこのレストランのオーナー深尾さんとお客様の九人席。
真ん中に造り手ご夫妻んの正面に深尾さんと通訳の方。ロナン・ラボルド氏の左側に私と連れ合い。
そのお隣には品のある紬のお着物姿のお若いカップル。
(実は途中でこの方が京都の有名お茶屋さんの奥様とわかり、そのうえお母様が志村ふくみさんの工房で
学ばれたことがあり、今夜のお召し物はそのお着物とわかって嬉しい驚き!)

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 四つのヴィンテージのワインがお客様をお招きする入り口に並べられ、
テーブルには各ヴィンテージがサーヴされるグラスには数字が書いた荷札?
フランスでのシックな形とはちがっているが、なんとも笑いをさそって楽しい。

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(南側の窓の向こうには東京タワーが)

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(オーナーのご挨拶から始まった。どのグラスもまだ空のまま、、、)

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(アミューズから、、、、)

 レストランのオーナーからのシャンパンが注がれて乾杯!
ロナン・ラボルド氏さんのご挨拶のあとに、さっそく2013がつがれて、まずブドウ自体から出る香りの
アロマをかぎ、グラスを回して空気をいれてその葡萄のワイン熟成中に生まれる香り<ブーケ>を楽しむ。
口に含む。フルーティーでまろやか。まだ二年なのにすでにおいしくいただける。
メルローが90%、カベルネソーヴィニヨンが9%とあとはフランというお話し。

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 (トマトのサブレとクミンのグリッシーニに続いてチュッパチャプス)

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(ミモザ風グジェールと鯖の燻製のほうれん草づつみ)

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 ワインもすすんで2005。すでに十年がたっているヴィンテージでグランミレジムと言われているワイン。
深い色合い、香り高く素晴らしい!少しスパイシーな香りかな。口に含むとフレッシュな感じが残るが
凝縮感がしっかりでクリーミーな味わいも深い。長い余韻があり美味しい!

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(西洋野菜のココット。
これを江戸野菜で揃えようとシェフは考えたようだがかなわず、西洋野菜になってしまったという)


 鴨肉のサラダの後には、霧島豚の煮込みとブーダンノワールのコンポジション ホワイトアスパラガス添え。
そしてワインは1995へ。このヴィンテージもグランミレジム。香り豊かでまろやかな味わい。

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#IMAGE|a0031363_0245310.jpg|201511/10/63/|mid|1144|764#](北海道産黒毛和牛ヒレ肉のポワレ モリュー茸のソース キャベツのプレゼ添え)

(北海道産黒毛和牛ヒレ肉のポワレ モリュー茸のソース キャベツのプレゼ添え)


 1986ヴィンテージは、さらに熟成感があり美味。
四つのヴィンテージの総ざらいをお隣でしていただきながら、ロナン・ラボルド氏と
ボルドーのお話しをいろいろ。
でも私たちの話しは、1980年代から2000年頃までのことで、どうも話はちぐはぐな感じ、、、。
それもありなん、なんと彼は1978年生まれの三十七歳だったのです。
“え〜〜お孫さんのお年ですね〜〜”と連れ合いが言ったら、いえいえ両親は1951年生まれですから、、、
まだまだお若いでしょう、、、と、フランス人らしいやりとり。

 そしてデザートへ。
もうこのころには、このテーブルはフランス語と英語と日本語が入り交じって、とっても良い雰囲気。
こういうワイン会を何十回も主催したり、招ねかりしている私たちは、少しばかり余計なお世話で、
お隣のこのムッシューにに、各テーブルを廻ることをそっとササヤイテの提案。
今夜の主催はインポーターかレストランかは知らないが、造り手がこうしていらっしゃる以上、
それが広報としてもあるいは少しばかり営業としても必要なことはあきらかなことなのだ。

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 食事の初めに通訳の方(造り手の日本のアンバサダーとか?)にうかがっていた。
“逐次通訳ですか?それとも同時通訳的にウィスパリング通訳ですか?
逐次通訳ですということだったが、最初のご挨拶とか説明の時はそれでよいだろうが、
この位のディナーでは、食事の途中はそれではテーブルの和やかさはなくなってしまう。
通訳を必要とする人の近くに位置し、聞き手に囁く程度の声量で通訳するのがウィスパリング通訳だが、
それを日本語フランス語英語と上手に出来る通訳はまだまだ少ない。

<通訳>は通訳であって、個人の意見を交えてはいけないというのが私たちの考え。
日本外国人記者クラブや東京會舘で、私が行っていた多くのオッフィシャル試飲会や、
こじんまりした食事会では、お願いする通訳にはまずそれを徹底していただいた。
例えば、お客様のお一人が、このワインは好きでないと言ったら、それがたとえ最高のヴィンテージで
通訳自身は大好きと思っても、それを言ってはいけないのだ。

今夜の方はそれが出来ていなかったし、日本語が出来ても美しくなかったし的確でないことも多かった。
幸いこのテーブルのお客様は全員が英語を話せたので、食事がすすむうちに自然と和気あいあいとなって、
英語日本語&フランス語ののテーブルになっていった。

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 最後に皆んなで記念写真?
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 明日はフランスへご出発という造り手の方をお送りする形となって、レストランアルゴでの
フレンチワインの一夜はすぎていきました。
エレヴェーター脇では、山下シェフがお客様にご挨拶くださって、日本的謙虚さにも拍手。

 銘醸ワインナリーのヴァーティカルテイスティングは久しぶりの楽しい一夜となりました。
ありがとうございました。





by pretty-bacchus | 2015-11-07 23:59 | ♥Wine & Dineワイン&食事 | Trackback | Comments(1)
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Commented by nanahan at 2015-11-10 08:55 x
いやぁ~~セレブなお話と、一夕の夢のような席ですね。
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