コス島の「ヒポクラテスの木」の再生に夢を託して
2014年8月8日 金曜日 曇り

 三十二度だったが、猛暑日とほんの数度違うだけでこんなにも違うのか、
太陽が少し曇っただけでこんなにも違うのかと思うほど、ここ数日より楽な一日だった。

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(朝の光に白い朝顔が一輪だけ花開いていた)
 
 夕方にご連絡をいただき、T先生ご夫妻と久しぶりに夕食をいただいた。軽くイタリアン。
お二人ともお医者様で、いつも病気のことではお世話になっているので、なんとなく体調のことも相談できるし、
なにより何十年ものおつき合いだから気心がしれていてとても心地よい食事時間。

 最近の話題のタイの代理出産や現代の医学のこと薬のこと、スタップ細胞の諸々、
旅の話題など、私たちとは違うプロとしてのお話しはとても新鮮!はたまた和牛のDNAにいたるまで!

 先月にはギリシャに旅をなさったようで、なんとヒポクラテスの木の再生の為とか?
樹医さんとギリシャ協会の方もご一緒で、T先生の分野とは違うのにと思ったが、
いろいろと大きな構想をお持ちのようで頼もしい。

 「医学の父」といわれている医聖ヒポクラテスἹπποκράτης Hippocrates は、
紀元前のBC460年~古代ギリシアの医者で、医学を臨床と観察を重んじる経験科学へと発展させ、
西洋医学に大きな影響を与え「疫学の祖」とも呼ばれているのだそう。
それまでは原始的な迷信や呪術で行われていたのだそうだ。

そのヒポクラテスはエーゲ海に面したイオニア海南端のコス島に生まれコス島で医業を営み、
後進の教育にあたっていた。
そこにはプラタナス大樹の古木があって、この木の下で医術を施し医学を教えたという言い伝えがあり、
この木は「ヒポクラテスの木」と呼ばれていて、現在コス島の観光スポットとなっているのだという。
和名「スズカケノキ」「鈴掛の木,篠懸の木」で、学名は
「Platanus orientalis(プラタナス・オリエンタリス)。

 1955年に慶応大学出身の産婦人科医がこのプラタナスの大樹の球状果を採取し日本に持ち帰り、
発芽させた「ヒポクラテスの木」の同じDNAを持っている子孫が現在日本には200本位あり、
その多くが医学の木として病院関係の処で大事にされているのだそう。
大気汚染にも強く、日陰を作り温度上昇を抑えて、街路樹の目的によくあっている木であり、
一般のプラタナスは街路樹として多く用いられているという。
虎の門病院にもあり「すずかけの小路」「プラタナスの並木」として親しまれているのだという。
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(虎の門病院のHPより)


現地の写真はウィキペディアより
http://ja.wikipedia.org/wiki/ヒポクラテス
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 その現地コス島の本家門元のプラタナスの大樹が数十年前から痛んできていて、
今回は日本からのヴォランティア樹医さん達の診断となったよう。

 先生のお話は続く、、、
東京からイスタンブール経由でアテネ着コス島へ。
ギリシャには千ほどの島があり、コス島はギリシャ本土よりトルコに近く肥沃な平野と不毛な高地をもつ島。
紀元前11世紀のドーリア人、その後ローマ帝国の一部になり、ヴェネツィア人によって征服され、
ロードスの聖ヨハネ騎士団に売却されたが、200年後トルコの侵入の脅威に直面した騎士団は島を去り
トルコがコスを支配。第二次世界大戦では、島はドイツによって占領された。
戦後イギリスの保護領となり、1947年にギリシャに譲渡された。
そしてこの町には国際ヒポクラテス財団の本拠地とヒポクラテス博物館があり一大観光地になっているという。

 そのヒポクラテスの大樹のまわりには、柵が施され頑丈な岩で囲まれていて、
なんとその岩も十六世紀頃の由緒ある場所から運ばれたという。
だが、木の幹そのものはその大半が朽ちていてほこらのようになっていて、その木の葉の表にはカビがつき、
裏には虫がたくさんいて木はようやく生きている感じ。
樹医さんが樹木や葉のpHを測ったりしたが、その数字に現地の方は最初に納得しなかったという。
この大樹を甦らせるためには根を繋いだり、根元の土の再生などいろいろあるが、
がっちりと岩で囲まれていてそれがむずかしい。
日本だと竹を何十本も地中に埋めて水や薬や肥料を施すことから始めるのだが、コス島には竹はなく、、、
などなど、おもしろいお話しをいろいろうかがうことができた。
人間のお医者様が樹のお医者さまと現地を訪れて、その方法を考えるってなんだかとてもロマンのあるお話し。

 いつのまにか真夜中近くまで真夏の宵の歓談は続いたのでした。
訪れてみたい街がまたひとつ増えました。


by pretty-bacchus | 2014-08-08 23:59 | ♥Person父母,師友人,人生の宝物 | Trackback | Comments(0)
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