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ただぼ〜と一日鳥と春の午後、「永遠のマリア・カラス」
2005.4.17

 カラス聴き すずめを撮って 春の午後
 
 一度みた映画を家でかけるときは、雑誌を読みながらとか、
マックで原稿を書いたりしていることが多い。
その上外国語の耳慣らしのこともあったりする。

 今日は違った。
もう三度目なのに、手も止めて眼鏡をかけなおして見聴き入ってしまった。
永遠のマリア・カラス」
フランコ・ゼフィレッリ監督、マリア・カラス 生誕80周年記念して製作された、
イタリア・フランス・イギリス・ルーマニア・スペイン 合作映画である。
封切りの時劇場で一度。そのあと友人のDVDで一度鑑賞している。

 声を失くした歌姫、マリア・カラスの復活に隠された
情熱と感動のドラマ .とは映画の宣伝文。
 
 絶世の美貌と歌声で瞬く間にオペラ界の頂点に登り詰めた歌手 マリア・カラス。
そのソプラノは誰にもまして美しい!
 オペラ演出家であり、 彼女の親友でもあった名匠フランコ・ゼフィレッリ監督が、
フィクションという形で彼女の実像に迫った真実のドラマ。

 映画の筋は、オペラ界最高のディーバと謳われたマリア・カラスが、
今や美声を失い 愛する人オナシスを亡くし パリで失意のどん底にいた。
そんな彼女を救おうと昔の仲間ラリーというプロモーターがが
「カルメン」の映画化を考えて、マリアカラスはその企画に再び情熱を燃やし始め、
生きる情熱とプライドを次第に取り戻していく、、、。
しかし、、、
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ファニー・アルダンがマリア・カラスを演じ、
すばらしい演技と歌声で魅了している。
 1970年代のパリが舞台。
パリは5月革命もすっかり落ち着き良い時代であった。
(そう私もこの時代に4年パリに住んでいたのだ!!。)

 マリアカラスが住んでいたのは、オースマン通りの裏、
フォーションの後ろあたりで、今でもその建物は残っている。
道を一つ渡り斜めに入るとカンボン通り、
そのすぐ左側の小さい入り口はホテルリッツのバーヘミングウェイ。
(私は、ときどきスコッチを飲みにいったものだ!!)


ただぼ〜と一日鳥と春の午後、「永遠のマリア・カラス」_a0031363_1462971.jpg

 リューカンボンの9番地にはシャネルの本店がある。
この映画では、当時のパリのあの界隈のただずまいと、
画面を彩る数十着のシャネルの衣装も見どころ!!
(私がこの店で時々アンサンブルやバッグをもとめるようになったのは
ずっと後のことである。)

 でもこの映画は、オペラでもないファッションでもないのだ。
一人の女性がどんな風に一生を終えたか、、、人間の切なさと
寂しさを切々と語りかけている映画なのだ。

 カラスは、彼女はどんな風に晩年をすごしていたのだろうか、、、。
思いをはせる、、、。
 あまりのもドラマティックに生きた一人の女性を、
あのフランコ・ゼフィレッリが溢れんばかりの愛情で綴った名作である。
 

ただぼ〜と一日鳥と春の午後、「永遠のマリア・カラス」_a0031363_1482120.jpg
(最後の方のこの場面が一番好き)

 体調がわるいお陰でゆっくり出来た週末は
老いることの悲しさを感じている週末でもあった。




by pretty-bacchus | 2005-04-17 23:53 | ♪Theaterオペラ演劇スポーツ | Trackback | Comments(0)
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