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<アルスシムラ>第十回目の授業で織りの様子がわかってきました
2013年6月26日 水曜日 雨

 近い山も遠くのお山も靄の中。
市役所の広場を歩く傘の人。
太陽のない旅先ってやっぱり寂しい。

 タクシーを選んで(京都の個人タクシーはどれもひどいので)、
赤い鳥居の見える神宮道のアルスシムラへ。
五分遅刻で皆さんもう織機でおってらっしゃる。

 先週の最後にカラスノエンドウと桜の小管の糸が終わってしまったので、まず五光から。
その前に円座になって講師の先生のお話し。
第二期に続けたいお仲間達はそれが無理とわかってがっかりなさっている。
それほどにこのお教室は愉しいのだ。

 今週は後半のB組の大管巻き。経糸の整経にいたるまでの実習授業。

#IMAGE|a0031363_21521287.jpg|201306/29/63/|left|864|577#]

#IMAGE|a0031363_2153362.jpg|201306/29/63/|right|457|684#]
(個人の記録以外は写真に撮ることは禁止になっているのでアップ出来ないのは残念)

 前半は比較的早くに終わって、十一時からいよいよ織機に座った。
東京でMacで用意しておいたカラーイラストの実寸テープを先週までのテープに換えて織り始めた。
どの色の糸がどの量かはうろ覚えなので、糸の写真を右手におく。
右の箱には八分の一と四分の一の糸の小管を(ハードディスクを買ったときクッションに使われていた箱が
十数個の小さな穴空間がありそこにちょうどよく小管が入る)、右手には籠の中に二分の一の六色の小管を。
左手の箱には一綛の三つの色と、それぞれの樋をいれて準備完了。

<アルスシムラ>第十回目の授業で織りの様子がわかってきました_a0031363_1710376.jpg (先週はここで終わっていた。試織り20センチ、本織りは15センチ)


http://keico.exblog.jp/17985541/
2013年6月19日 水曜日 京都は雨
<アルスシムラ>本織りがはじまりました

 深呼吸、それにしても暑くてもう汗ぐっしょり、、、。
樋を通して足を踏み換えトントン。
ツ〜〜トントン、、、。なかなか調子が良い、、、とおもったのもつかの間、綜尻の調子がおかしい。
下げてあるテープが脇にずれてしまっている。あまり強く打ち込みをするからかもしれない。
直して、、、ツ〜〜トントン、ツ〜〜トントン、、、新幹線の中でイメージトレーニングをしてきたので、
なかなか調子が良い!

トントンと二度数えてしまうと、脳は二を数えて足にまで指令がでて足が一、二と動いてしまうに違いない。
ツ〜〜トントンの時に二と思わずに手だけを無意識に動かして、足を一とか右とかと考えるとうまくいく。
その足も深く踏み込むと糸の上下が大きく開いて樋が通しやすくなるので、
す〜〜と反対側の手に樋が渡ってうまくいく。
これに慣れるとみるみるうちに織り布が進んでくる。
そのうち足も考えずに動いて、樋の右左の数を数えられるようになり、
行って返って二十回で大体一センチ位ということがわかってきた。
十五センチから始めたのに、すでにxxセンチまで進んだ。
樋の数が限られているので、色を変えるときに前のをはずして新しい色の小管をセットするのに
少し時間がかかってしまう。

<アルスシムラ>第十回目の授業で織りの様子がわかってきました_a0031363_22151183.jpg (12:06 分 21センチ)

<アルスシムラ>第十回目の授業で織りの様子がわかってきました_a0031363_22171893.jpg  (12:58分 30センチ。

山梔子の黄色のあいだに蘇芳の色違いを三色、、、)

 皆さん夢中でお昼になっても誰一人席を立たない。
講師のお声がかかり一時に昼食。最初の頃は近所のお店に三々五々と行っていたのに、
今は全員、お染めの部屋のテーブルを囲んで和気あいあいとお弁当などをいただいて早々に織機へ。

 順調に進んでいてなんだか怖いみたい、、、気を引き締めていかねばと、ツ〜トントン ツ〜トントン。
いつのまにかふくみ先生がいらっしゃり、また皆さんの織機を見て回られて頭が下がる。

<アルスシムラ>第十回目の授業で織りの様子がわかってきました_a0031363_2220761.jpg

<アルスシムラ>第十回目の授業で織りの様子がわかってきました_a0031363_22213869.jpg  (たまねぎの色違いや茶、そして冬青、、、)

<アルスシムラ>第十回目の授業で織りの様子がわかってきました_a0031363_22231020.jpg

(pm4:09 には57,5センチ)

<アルスシムラ>第十回目の授業で織りの様子がわかってきました_a0031363_22492711.jpg

<アルスシムラ>第十回目の授業で織りの様子がわかってきました_a0031363_2241323.jpg  (pm4:58 69.5センチ

青い色の糸が少ないが、せめて上部で空として使って青い空と白い雲を、、、)

 五時頃からそろそろ帰られる人が出始め、私は五時半に最後の七十五センチまで終了!
思わず一人でガッツポーズ。(写真を撮るのも忘れました。来週の初めに撮って追加しましょう、、、)
photo:
(最後は桜の花が咲き、青い空に白い雲、その上数センチを桜で織ってお終いにしようと思っていたが、
Tさんが思わず紫に糸をくださって少し変更。
樋を数回だけ通しと、なんと虹色になって色調が豊かになった)

手元に可能な色を、自己流で考えて全体に幅を変えて織っていきたいなどというのも、
無理かもしれないのに、とても愉しく進んでいる、、、。

 ただ、問題がでてきた。
760本の綜絖の目に一本ずつ通し綜絖通しを終わった後に筬通しという作業の時に、
一尺(38センチ)の筬に760本の糸をアヤを守って、0.5ミリくらいの幅に二本ずつ
入れていかねばならないのだが、目の悪い私にとっては至難の業で、それがうまくいっていなかった。

<アルスシムラ>第十回目の授業で織りの様子がわかってきました_a0031363_0361681.jpg (この作業の時にうまくいかなかったのだ)

四本入ってしまった個所がいくつもあって、織り始めてみるとそれが縦縞のような感じになってくる。
それもまあ景色で良いかなどと、あきられて織り始めたのだが、
途中から糸のテンションが違ってきていて気にはなっていた。

 このままだといろいろ支障が出てくるということで、六枚の一枚が終わった切れ目の処で
手当をすることになった。
講師の先生が四本の個所の糸を切り、さらに六本入ってしまったところもありそこもチョキチョキ、、、。
後ろの始末は来週ということになって、今日もまた最後になってしまって、すみません。

<アルスシムラ>第十回目の授業で織りの様子がわかってきました_a0031363_22421338.jpg (講師の先生がすっかりと直してくださった、、、)

 雨があがった神宮道を朱色の鳥井をながめて帰ホテル。
整体の先生がお部屋そばで待っていてくださってしっかりと体のケアーを。

 先週おことわりしてしまったので、今日は友人とお寿司屋さんへ、それからが、、、
大変でしたのですが、、、。



by pretty-bacchus | 2013-06-26 23:59 | ♠Art&美術,詩歌,展覧会,お稽古 | Trackback | Comments(8)
Commented by 郁子 at 2013-06-30 12:58 x
敬子さん、機織は結構順調に進んでいますね。いくら講義を受けた上とは言え、トントンとこんなに素敵に織り上がってゆくなんてびっくりです。
でもものすごく細かな計算と準備があって、且つしなやかな手仕事で織が進んでゆくのですね。
手仕事は何事も「熟練」という域に達するには、繰り返し繰り返し根気よく仕事を積み重ねて行く事が基本で、パソコンにしてからが訓練と失敗の連続でした。
10回目でここまで到達したことに乾杯です。織り始めから思っていたのですが、敬子さんの織の色目がとっても素敵。草木染めの上品で優しい本来の色もさることながら、組合せに苦心なさってましたが、典雅な中にモダーンな感じがあって、私的にはこれで着物にしてみたいとずっと思っているのです。
ご本人は気楽に愛用出来る洋服ーベストにしたいとかおっしゃっていましたね。布幅もその予定での設定でしょうが、着物にしたらもっとイカすと思うな〜、なんてまるで自分の注文品を見る感覚で、うるさい外野でご免なさい。
でもよく頑張ってらして敬服の至りです。ふくみ先生のご指導を身近に頂けるのも無上の幸せで、完結の日まで楽しみに伴走応援していますからね。
Commented by 婆美以 at 2013-06-30 15:45 x
織る=野生からアートする生き物へ!『人は何故着るか』の学問的回答≪保護するため・権力を示す為・etc.≫だけでは満足できず、問い続けた答えの輪郭が見えてくるような記録!にブラボーです。
美しい物をクリエイトしようと云う思いこそ人に与えられたご褒美と思います。
努力と結果の差はあって当然とはいえ、生きる歓びを織るという意味ではふくみ先生のお心に近づけそうなのがほんとうに貴重なご体験ですね。
この記録拝読は、布を見ていたら何時間でも飽きない私には至福の時間です。同じような方が大勢読んで下さっていると思います。ご体調に注意なさって頑張って下さいね。
Commented by F at 2013-06-30 20:59 x
よくがんばってるなあ。
Commented by pretty-bacchus at 2013-06-30 22:28
郁子さん、重ねてのコメントをありがとうございました。
お染めと整経と準備のあとは、織りに関しては特別な講義はないのです。
五メートル弱の経糸におりこむわけで、緯糸の色合いについては、各自好きにしてよいので、数色の方もいますし、すでに織りの経験者は絣とか難しいことをなさっています。
私は、なるべく多くの<しむらのいろ>を使いたいと思って、少しばかり試行錯誤をいたしました。
もっと自由に織っていきたいとも思ったのですが、糸の量に限りがあって、いちおう大体の計算をして織り始めました。
たしかに着物にしたらおもしろいとも思うのですが、今はもう着る機会もなく、それならば、いつも嫌えるジレーとかと思ったのです。
その他は経帷子にしたいと思っていますが、さてさて、、、
Commented by pretty-bacchus at 2013-06-30 22:31
婆美以さん、泣けてくるようなコメントをありがとうございます。
お染めと整経から始まり、いよいよその<しむらのいろ>の織りが始まったのですが、ほんとうに信じられないような体験をしています。
その上、手元に集まった色をすべて使ってみようという邪道とも言える勝手な試みで、それも限られた色は十センチしか織れない糸も有り、それを六枚に分けるのですから至難の業なのです。
計算はあまりしませんでしたが、頭の中で考えて、色の配分だけはしてテープをつくったのでした。
お教室で提供されたテープではなく自分でPCで創ってしまいました。
でも織っている内に違う色を入れたくなったりと、どうやら六枚全部を同じように織るのは無理になるでしょう。

Commented by pretty-bacchus at 2013-06-30 22:32
Fさん、ありがとうございます。

Commented by 婆美以 at 2013-06-30 23:38 x
>提供されたテープではなく自分でPCで創って
実は、一番にコメントしたかったこだったんですよ~~!すぐに目に入ってアッと驚いて!
職人さんのもはや暗号のような手慣れたマーカーの美しさにも感動するのですが、この再現カラーのテープから伝わる思いの大きさ!!!大切な記念になりますね❤
Commented by pretty-bacchus at 2013-07-01 00:09
婆美以さんは、この世界をよくご存じですね。
おそらく邪道とは思うのですが、手元にある限りある染め糸を有効に使うためには、こんなことが必要だと思ったのです。写真に撮った色糸をながめながら一綛あるのは沢山使って、その半分のはそれなにに、ほんの少ししかない糸はほんの数ミリといった感じです。
幸か不幸か経糸が白ですし、ふくみ先生が使われる糸とよりは少し太いそうですから、つむぎの感じが良く出ているようですね。
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