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新派観劇とフレンチの夕べ<100年の時をさかのぼる美食の航海へ>
平成24年6月16日(土) 雨

 雨の週末、、、借景の緑は水を得て緑を増しているような気がする。
望遠を緑と水滴で遊んでいた午前中、、、、。

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 雨の中午後から三越へ。
八坂会の皆さんとご一緒に三越劇場で行われている水谷八重子さんの<六月新派特別公演
「華岡青洲の妻」>を観劇。
有吉佐和子原作の名作で、世界で初めて全身麻酔を用いた手術(乳癌手術)を成功させたとして知られる
江戸時代の外科医華岡青洲とその妻と姑の物語。
ネコ犬ではことたらず、妻と姑を麻酔の実験にしていく華岡青洲だが、芝居の骨子はそれを取り巻く
<嫁と姑>の確執であり、それをまのあたりにした妹が結婚を怖がりと、日本の家族を描いていた。

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役どころとはいえ嫁姑の陰に含んだ会話が見物だったが、それを取り囲む女性の家族の会話のトーンが
いまひとるハーモニーを欠いたと思ったのは、どうやら私だけではなかったようだ。
青洲役の三田村邦彦の舞台は始めて観たが、上背が有り声が良く通って存在感をしめしていた。


 舞台は天保年間の初期で、天保の大飢饉の頃のお話し。“三年も毎日雨がつづいて”という台詞が何度かあって
蓑がぐっしょり濡れて行商の方々が出入りする姿に、稲がくさり農民の苦しみもつたわってくる。
天保の大飢饉は、江戸四大飢饉の内、日本の近世史上では最大の飢饉だったというということは、
高校の日本史で学んだが、そんなにひどかったのだろうか。
(家に帰って調べてみようと思ったほど、、、、)


 その後はフレンチレストランアルゴで、五月に三日間だけ行われた百年前のフランス料理
<100年の時をさかのぼる美食の航海へ>を再度していただくことにした。
十六人というのがむずかしい人数でどうしても話題は二つないし三つに分かれてしまう。
八重子さんを中心にとH夫人を中心にとなってしまったが、美味しく楽しい一夜となった。

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http://keico.exblog.jp/15233386/
平成24年5月4日(金) 晴れたり曇ったりのブログ
アルゴにて<100年の時をさかのぼる美食の航海へ>

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 家へ帰って天保の大飢饉を調べてみた。
一昔前かっだたら、厚い歴史書をごそごそ探して調べたのだろうが、今はグーグルの検索でいろいろでてくる。
(以下ウィキペディアなどより抜粋して編集)
 天保の大飢饉は、江戸四大飢饉の内、日本の近世史上では最大の飢饉だった。
特に東北地方がひどく、1770年代より悪天候や冷害により農作物の収穫が激減し、
農村部を中心に疲弊していた状況にあった中に、天明3年3月12日(1783年4月13日)には岩木山が、
7月6日(8月3日)には浅間山が噴火し、各地に火山灰を降らせた。

火山の噴火は、日射量低下による冷害傾向をももたらすこととなり、農作物には壊滅的な被害が生じ
深刻な飢饉状態となったのだという。
全国で数万人が餓死したと杉田玄白の著書『後見草』が伝ええているのだそう。
飢餓と共に疫病も流行し、農村部から逃げ出した農民は各都市部へ流入し治安の悪化が進行し、
1787年(天明7年)5月には、江戸や大坂で米屋への打ちこわしが起こり、その後全国各地へ打ちこわしが広がった。

 これは日本だけではなかったようで、
1783年6月3日、浅間山に先立ちアイスランドのラキ火山が巨大噴火(ラカギガル割れ目噴火)では
1億2000万トンもの有毒な二酸化硫黄が放出され、その影響で何千万人も亡くなった。
その二酸化硫黄粒子は成層圏に達し、ジェット気流に乗り北半球全体を覆った。二酸化硫黄の粒子は、
火山灰やブラックカーボンとは異なり、長期間空中に留まり酸性雨の原因にもなり、
「火山の冬(volcanic winter)」と呼ばれる広域な気候の変化としての寒冷化を引き起こすこしたのだという。

また大型のエルニーニョが1789年-1793年に発生し世界中の気象に影響を与え天明の飢饉からの回復を
妨げたとも言われる。
これらがフランス革命の遠因となったといわれているというのは始めて知った。
歴史とは本当に興味深いものである。

 そのような宇宙&地球の大変換は周期的にやってくるというから、数年前からの異常気象はその前触れかもしれない。
三年も太陽がない日が続くなんて考えただけでもいきぐるしくなってくる。

 雨はまだ降り止まない、、、




by pretty-bacchus | 2012-06-16 23:59 | ♬Theaterオペラ演劇スポーツ | Trackback | Comments(2)
Commented by 婆美以 at 2012-06-18 21:31 x
敬子様もこの舞台をご覧になるかと思うと胸が痛みましたが、さすが敬子さま、冷静に楽しまれたのですね!
有吉作品の世界がよく表現されて、いよいよ八重子様の新派になったように感じられました。敬子さまの応援もお力になっているのでしょう。

>天保の大飢饉
我が家の古い位牌を見ますと、天明天保の短さの割にずいぶん数多くあるのです。飢饉にも家を繋ぐための犠牲でしょうね、乳児から少女まで女児ばかりで男児の位牌は見当たりません。子供の頃から「こんなのおかしい」と思っておりました。そうまで犠牲を払っても結局家は没落しましたもの。
そんなこんなで華岡家も於継さんもたいそう身近に拝見しました。

アルゴ、芸術品ですね。私は銀座資生堂が大好きなお嬢様との夕食を頂きました。

Commented by pretty-bacchus at 2012-06-19 13:34
婆美以さま、お久しぶりです。お芝居いらしたのですね。
二百年以上も前の世界ですが、現代にも通じたおはなしでしたね。
婆美以さんのお家はそんなに古いお位牌もお守りなさっているのですね。<女児ばかり>というのが気になりますね。

お嬢様達はお医者様で多くの方々を救っていらっしゃるのは、そんなバックグランドが深くあるのかもしれませんね〜〜歴史の重さなのでしょうね!

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