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いつかゆく西方かなた朧月
2011年2月17日 木曜日 曇り

 一ヶ月前までは、流し読みだったガン関係の記事を読み直している、、、。

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この前の号の二月号の
「抗ガン剤は効かない」のか患者代表・立花隆、近藤誠に質す
http://www.bunshun.co.jp/mag/bungeishunju/bungeishunju1102.htm
そして、一月号の <抗ガン剤は効かない」/近藤 誠>
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 結論としては、ガンはやはり死に至る病であると言うことなのだろう。
いずれは生を終わる人間の命なのだが、それを早めるか少し遅らせるかなのだろうが、
ガンの最終研究、人の遺伝子の研究で、それが不治の病でなくなるのは、50年100年のスパンが必要であり、
今の私たちが生きている時代には、やはり怖い病なのだという結論であった。

 ただこのあとに読んだ、別の雑誌の黒沢 年雄のガン克服の記事にはなぐさめられた。

 夕方から、近くのクリニックと美容院へ。
西のそらに十四夜の月があがってきたばかり、、、、。
あら虹かしら〜〜〜〜?

 <いつかゆく西方かなた冬の虹

薄青い空に、雲が出てきて、、、、おぼろ月になってきた、、、、。

M先生はゆっくりと話をきいてくださり、不安をいっしょくしてくれた。
手術に先生には、遠慮して聞くことが出来なかったいくつかの疑問に答えて下さった。
ありがたいことだ。

 美容院は、久しぶりに新しい方法のトリートメントをしていただいて、こちらもどんどん新しくなる、、
パリでの研修を終えて帰国したばかりの若者が、フランスのいろいろを楽しそうに話してくれて、、、、。
先月の出発の前に、フリーのスケジュールに入っていたモンサンミッシェルに行ってみたら、
とアドヴァイスしていたのだが、、ほんとうに楽しそうに話しているのをみて、、、、、
時代はどんどん新しくなるのだなって、、、、。
“大きなオムレツも食べてきました、、、、あの島はまもなく車では渡れなくなるそうです、、、
早く行った方が良いですよ、、、” ですって、、、、。
そういえば、何度も行っているのに、あの二キロ弱の砂丘を足で歩いたのは、一度しかないかもしれない。

ガンが制服されるのと、島が海に沈むのとどっちが先かしら、、、、と不謹慎な事を考えているのって、
やっぱりいけないですね、、、、。

 最後の晩餐は大好きなお寿司にした。
ワインはシャブリのレクロ。このあとしばらくはもちろん禁酒だろうから、、、、。
“長引くようでしたら、お部屋におとどけしますよ、、、、べったらも一緒に、、、”と
二十年来知り合いのHおやじ、、、、。ありがとう、、、なぜか涙が出てしまって、、、。
“ごめんなさい、、、、おかしいね、、、今夜は酔っているのかな、、、、”

 ずっと枕元においてある、<月の癒し>Aus eigener Kraft.
(ヨハンナ・パウンガー/トーマス・ポッペ著)を読み返している。
明日は満月だ。

いつかゆく西方かなた朧月_a0031363_2383899.jpg   <月の癒し>Aus eigener Kraft.
(ヨハンナ・パウンガー/トーマス・ポッペ著)


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(この本についてはまたいずれ、、、、)

by pretty-bacchus | 2011-02-17 23:59 | ★Hospital 病院、病い、お洒落 | Trackback | Comments(2)
Commented by 郁子 at 2011-02-18 15:47 x
敬子さん、ここひと月程のことが、私の胸を去来しては、思いを深くしてゆきます。
私でさえそうですから、敬子さんの胸中はいかばかりか・・・。
私はタイトル句を見ては、これまでになかった一種の透明感―心の奥底から自ずと溢れてくる真情に注目させられています。
それは詩歌の本来あるべき姿なのです。それでこそ、読む者の心をも打ちます。
本日の句は、これまた泣けてきそう・・・痛い程敬子さんの気持が伝わってくる故に。
確かにいつか行く西方浄土です。しかし、やさしく照らす朧月の光の中にあって、より強い御仏の救いの光を思いましょう。

いつかゆく西方かなた朧月(敬子)

世にありてなほみ光享けん(郁子)
Commented by pretty-bacchus at 2011-02-19 00:33
郁子さん、本当に夢のような、実は現実の三週間でした。
人生の青天の霹靂は何度が経験していますが、今回も又大ヒットでした。

<いつか行く西方浄土です。しかし、やさしく照らす朧月の光の中にあって、より強い御仏の救いの光を思いましょう>ありがとうございます。
そういう風にみてくださる方がいらっしゃるのは、なんと幸せなことでしょう。
心より感謝申しあげます。
このところこういう句がどんどん浮かんでくるのを不思議におもっています。

そして重ねて、連句をありがとうございました。

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